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2014/06/23

ヘルムホルツ共鳴器の応用

先日TVで、ダイソンの羽のない扇風機にヘルムホルツの共鳴器を応用し、騒音を大幅に低減させた製品が4/30に発売されるという紹介があった。

ヘルムホルツ共鳴器は、空洞部と頸部から成るツボのような形をしており、頸部の空気と空洞部の空気の共振によってエネルギーを消費する。そのため、現在では主に消音器として使用される。

聞き慣れたヘルムホルツという単語の扇風機に興味をもった。
音響技術者にとっては、ヘルムホルツの共鳴器は、有孔板やスリットによる吸音構造で良く知られている。また自動車のマフラーなどにも応用されている。

弊社では、ヘルムホルツ共鳴器を応用した高性能遮音二重床の実用化を目指して開発している。床下にヘルムホルツ共鳴器を仕込んだものである。


日本建築学会環境系論文集 V0l.79 No.698(2014年4月)に掲載されました

2013年建築学会北海道大会で発表しました

日本建築学会大会(東海)に参加してきました(2012年9月)


実はヘルムホルツ共鳴器の技術は古く、1862年(明治元年の6年前)に発表されている。ヘルムホルツはドイツの医学者で、「On the Sensations of Tone」という本を表して、ヘルムホルツ共鳴器の原理を紹介した。本の裏表紙には「ON THE SENSATIONS OF TONE as a physiological basis for the THEORY OF MUSIC」 ただしAlexander J. Ellisによる英文訳本による。
訳すと「音楽理論のための、生理学的根拠に基づいた音律の感覚について」といった内容になる。
序には肉体的な又は生理学的な音響学と音楽科学または審美学の境界で関連付ける試みと書かれている。

共鳴器については本書のかなりはじめの方に示されており、壺の様な形や筒の様な形のものが示されている。
その後、弦楽器の音律や、管楽器の音律や声、耳の生理学的構造、調和の妨害、ビート(うなり)、ハーモニー音楽、ペルシャやアラブの音楽の構造などについても書かれている。その最後の付属のⅡに問題の共鳴器の理論が示されている。

ヘルムホルツが共鳴器を開発した目的は楽器のチューニングのためであった。その共鳴器は下記の図のような形をしており、ドレミファに対応したサイズの違う共鳴器を作成し、チューニングの際にはaの開口部を空間にbの開口部を耳に差し込んで、楽器の音を聞いて、共鳴した時の周波数を確認していた。


On the Sensations of Toneより
そのころ、ウィーンフィル(1842年)やベルリンフィル(1882年)、ロイヤル・コンセルトヘボー管弦楽団(1888年)などのオーケストラが結成され、ウィーン楽友協会ホール(1870年)、ウィーン国立歌劇場(1869年)などの有名なコンサートホールが開館している。大オーケストラのたくさんの楽器を同じ音律に調整する必要に迫られたのではないかと感じる。

詳しくは翻訳しないと理解できないが、東川清一著 「音律論 ソルミゼ―ションの探求」をみると美しい和音を目的に開発された純正律から、利便性を求めた平均律への移行過程で、ヘルムホルツは平均律の和音の問題点に警鐘を鳴らしているようである。


2019/06/25

「ヘルムホルツ床」東京白金のマンション採用事例

お知らせが遅くなりましたが、URと共に開発を行い、実用化を目指してきた「ヘルムホルツ共鳴器を有する乾式遮音二重床」が、このたび港区白金の民間マンション1棟まるごとのリノベーションに採用され、今年の3月に竣工いたしました。

建物は平成10年(1998)竣工の民間の賃貸マンションでRC造4階建、15戸、スラブ厚は150mmの建物です。

URの実験では、団地を想定して床高さを140mmとしていましたが、今回の条件は床高さ100mm、しかも床下に配管を行うというものでした。そのため重量床衝撃音(ゴムボール)での改善目標は、実験時の10dBより少し低く、10dB弱に設定しました。

床衝撃音測定は、(1)旧フローリング(二重床)、(2)スラブ素面、(3)ヘルムホルツ床が張られた状態(天井無し)、そして(4)天井が張られた後の計4回行いました。

図1 住棟平面図(一部)および測定位置図

測定結果

重量床衝撃音(ゴムボール)測定結果
旧二重床 → 63Hzと125Hz帯域でスラブ素面より低下していた
ヘルムホルツ床→ 63Hz帯域で8.3dB、500Hz帯域で19.7dB、スラブ素面より改善した

軽量床衝撃音(タッピングマシン)測定結果
ヘルムホルツ床は旧二重床と比較して250Hz帯域で8.8dB改善

※天井の設置前後の変化は、ゴムボールではL値上変化はなく、タッピングマシンではL数で2dB効果があった。

図2 床衝撃音測定結果(左ゴムボール、右タッピングマシン)

ヘルムホルツ床の特徴
ヘルムホルツ共鳴機構により、床下の空気層の音圧を低減できること、面剛性が高く力が分散し変形を抑えられること、面密度が一般の二重床より大きいことなどの長所があります。

床仕上構造の設計にあたり、床仕上高さおよび床下の必要空間を設計条件として、部材の厚み、空洞部の厚み、面剛性、面密度、防振ゴム、表面材およびコスト・施工性・耐久性などを、また最後にヘルムホルツ共鳴周波数および床下空間の共鳴周波数の設定を行っています。

表1 床仕上げ表

図3 床仕様

図4 平面の基本パターン

今年の秋の建築学会にて「ヘルムホルツ共鳴器を有する乾式遮音二重床の開発 集合住宅の改修への適用」と題して発表を行う予定です。

設計および施工技術にあたり、技術士事務所 佐野英雄氏、平成ビルディング 小池豊氏、アーキジャムワークショップ 小山美智恵氏、アルファリンクス 弓削寛司氏、雨澤壮敏氏に協力を得ました。

2019/12/25

鈴木聖子著 <雅楽の誕生 田辺尚雄がみた大東亜の響き> を読んで



音響技術にかかわっているとヘルムホルツという人のことが出てきます。弊社のブログにもヘルムホルツ共鳴器を有する乾式遮音二重床という二重床を開発している話が載っています。このヘルムホルツという人は1862年に「On the Sensations of Tone 」(初版)(訳は音律の感覚についてというような意味)という本を出して、音響技術者にはヘルムホルツ共鳴器の発明者として知られていて、現在よく目にできる放送局のスタジオの天井や壁などにある有孔板に利用されています。本書の中では数ページにこの共鳴器の仕組みが周波数分析器として発明され、紹介されていますが、この本の主題は純正律から現在の平均律に移行していることに対して批判的な見解を述べているようです。このヘルムホルツのもとへ東大の音響物理学者田中正平(物理学科の第一回の卒業生(1882年卒業)が明治21年(1888年)に留学し、純正調オルガンを完成させたということは音響学の歴史の中に知られています。明治20年(1887年)に東京音楽学校が設立されたばかりで、なんで東大かと疑問を持たれる方もいると思いますが、音楽の研究も当時、東大が物理学の研究として最先端だったと思われます。

鈴木聖子著 <雅楽の誕生 田辺尚雄がみた大東亜の響き>の主人公の田辺尚雄(1883~1984)も東京帝国大学理科大学物理学科(1904年入学)で音響物理学を学び、大学院で日本音楽を研究対象としたとのこと。影響を受けたのは指導教官及び先輩でベルリン大学のヘルムホルツの下で学び、帰国してから邦楽研究所を構えた田中正平および夏目漱石の俳句の弟子でもあり、尺八について論じた博士論文で博士号を得た(1908年1月)寺田虎彦(1878~1935)(1899年入学)が影響しているようです。

本書の序章に
明治期の日本が、西洋の「music」という言葉を「音楽」と訳したときに、日本の「音楽」の概念は大きく揺さぶられることになった。
とあります。バッハやモーツアルト、ベートーベンなどのヨーロッパの音楽に対して、田辺は日本の音楽の存在も西洋音楽と同じようにレベルの高い位置にあるということを根拠づけようとしたようです。
ダーウインの「種の起源」(1859年)以降、進化論を国家や民族の進化に適応させることが流行り、西洋音楽研究にも進化論が登場しました。ここで登場したのがヘルムホルツで、彼は、和声の発展に向かって音楽が進歩してきていると主張した。それと同じような考え方で、日本では和声を持っているのが雅楽であると認識し、雅楽が進歩発展していくであろうと田辺は考えたようです。

しかし現在からみれば日本の音楽は和声の方向に向かって発展しては来なかったし、同様にヨーロッパの音楽も純正律から平均律に大方変化している。日本の音楽は雅楽に向かって発展しているのでもなく、歌舞伎の音楽の方が雅楽よりまだ我々の中に溶け込んでいるようにも思います。

しばらく前になりますが(9/19)、サントリーホールで蘇州民族管弦楽団のコンサートを聴きに行きました。オーケストラは100名近くいましたが、普通のオーケストラの場合には前面にはヴァイオリンのグループがいるところ、その代わりに40名ほどが二胡で、その後ろに琵琶や月琴のような楽器、中国の琴や横笛、大太鼓などのほとんど中国楽器、チェロやコントラバスが5~6台ずつ、ハープ、ティンパニーなどの洋楽器もありますが、全体の中の一部でした。曲目もほぼ新作、華やかな感じで、ものすごいエネルギーを感じました。コンサートのパンフレットには蘇州民族管弦樂団は2017年11月に結成されたとあります。「中国民族楽器を使った民俗音楽とさらに西洋の音楽との融合は、先進的な芸術性と優れた演奏技術で聴衆を魅了し音楽界で高く評価されている」とありました。田辺尚雄が考えた未来を一瞬で乗り越えているような気がします。

※聴衆が半分以上帰った後に来賓に対してあいさつがあったので、撮影しました。
ただし日本の楽器で蘇州オーケストラのように考えると、ヴァイオリンの代わりに蘇州では二胡が適用されていますが、日本の楽器では三味線では撥弦楽器で音が途切れるため、ヴァイオリンの代わりにはならず、蘇州オーケストラを簡単にまねすることは難しそうです。
日本の楽器で長音を出せるのは、笛類ですが、一般に篠笛は同時に二本以上で音を出すと唸ってしまいます。11/29のNHK Eテレ「にっぽんの芸能」で 「オークラウロ」というクラリネットのような形にキーを付けた尺八を紹介していました。大倉喜七郎が大正11年に開発したもののようです。この尺八は西洋音楽の音階に合わせたもののようで、もしこれが一般的な楽器になっていれば、西洋音楽に近い連続的な音で作曲ができた可能性があるかもしれません。

2024/08/07

建築音響の交流の歴史その5 ハーモニー、キルヒャー、ヘルムホルツ

ドイツ出身の音響研究者で、アタナシウス・キルヒャー1601~1680は、イエズス会司祭で、当時の検討結果をまとめて学術的検討を行い、1850年には「普遍音楽」という本を著し、Wikipediaによれば「観察や実験を重視したという点において中世と近代をつないだ学者である」といえる。この本はバッハやヘンデルに多大な影響を与えたとのこと。主要な部分は「ハルモニア」で、これは音楽だけでなく、星も含めて生きている空間での様々な調和を意味しているようだ。当時の音律の研究もクラシック音楽に大きな影響を与えているようで、ハーモニーのある音楽がクラシック音楽の出現に影響を与えつつある。YABブログ「キルヒャーの普遍音楽と純正律」で、http://yab-onkyo.blogspot.com/2023/05/blog-post_31.html にこの内容は示している。ちょうどガリレオやニュートンの時代で、シェークスピアやセルバンテスやオペラや歌舞伎や人形浄瑠璃が始まった時代である。1492年のコロンブスによるアメリカ大陸発見をはじめ、ヨーロッパに人による大航海時代も始まっている。このことによってヨーロッパの音楽はキリスト教とともに世界中に拡がっていった。

1600年代のアタナシウス・キルヒャーの建築音響を含む研究から一挙に19世紀半ばのヘルムホルツまで飛んでみる。残念ながらこの間の室内音響についての研究はあるはずだが、良くは分からない。ただこのヘルムホルツやレーリーの頃から建築音響をふくむ音響の理論が体系だって来た。キルヒャーの普遍音楽のテーマは広い範囲にわたっているが、ヘルムホルツやレーリーも広い範囲を扱っている。キルヒャーの「普遍音楽」には第1巻解剖学音の定義や耳の解剖、声や動物の声、第二部文献学で、音楽の発明、ダビデの音楽、ギリシャ人の音楽とその楽器、第Ⅲ部楽器、リュート・マンドーラ・キタ―ラ、打楽器など、第Ⅳ部比較古代人の楽器、音楽の力、グレゴリオ聖歌、多声音楽、第Ⅴ巻魔術 自然科学、協和音と不協和音、音の共感と反感、劇場の音楽、ハーメルンの子供たち、音響の魔術、建築に含まれた錯覚の道具、反響の魔術、第五部、奇蹟論共感の音楽をどのように作ればよいか、第Ⅵ巻類比天上のシンフォニー、脈のハルモニアと人体の脈の動き、統治界の調和性、統治の世界音楽、神の音楽あるいは神と地上世界との調和、などが書かれていて、司祭としての内容を含む広い範囲の音響的なことが書かれている。

ヘルムホルツの「On the Sensations of Tone 」では目次を追うと、PARTⅠIn General, On the Composition of Vibrations, Analysis of Musical Tones by the Ear, On the Differences in the Quality of Musical Tones, On the Apprehension of Qualities of Tone, PARTⅡ Combinational Tones, On the Beats of Simple Tones, Deep and Deepest Tones, Beats of the Upper Partial Tones, Beats due to Combinational Tones, Chords, PARTⅢ General View of the Different Principles of Musical Style  in the Development of Music, The Tonality of Homophonic Music, The Chords of the Tonal Mords, The system of Keys, On Discords, Laws of Progression of Parts, Esthetical Relations

上記Google 翻訳「PARTⅠ全般、振動の構成について、耳による楽音の分析、楽音の質の違いについて、音色の質の把握について、PARTⅡ 組み合わせ音、単音の拍子について、深い音と最も深い音、高音部分音の拍子、組み合わせ音による拍子、和音、PARTⅢ 音楽のさまざまな原理の一般的見方 音楽の発展におけるスタイル、同音異義語音楽の調性、調性モードの和音、調性の体系、不協和音、部分の進行の法則、美的関係について」

 ヘルムホルツはOn the Sensations of Tone(1863年著)で、音楽と聴覚と楽器音響学につぃて、自然哲学から芸術理論に移行するという試みで、物理的および生理学的音響学の境界、そして音楽科学と美学の境界を結び付けることを目指した。音や音律などの物理的な観点とその人間の感覚について幅広く検討した。この論文に先立ち、1847年「力の保存について」という論文を書いて「エネルギー保存則」を定式化したことでも有名だ。この時彼は医学の研究者であった。これは「もっとも基本的な自然法則となり、19世紀後半の電磁気学の理論に体系化につながり、マクスウェルの理論の形成に大きな役割を果たした。

1888明治21音響物理学者の田中正平が、このヘルムホルツのもとに留学して、純正調オルガンを完成させ、指揮者のハンス・フォン・ビューローが「エンハルモニウム」と命名し、ドイツ皇帝の前で、御前演奏された。明治時代の中期に音楽の最先端での交流が日本とドイツの間であった。さらに音響技術者にとってはこの本の中で、ヘルムホルツの共鳴器の発明は周波数分析器(楽器のチューニング)として用いられただけでなく、有孔吸音板として録音スタジオなど多くの建物に利用されるようになっている。

実は、研究分野は異なるが、マルクスは1867~1897年で資本論を書き、資本主義経済の分析を行った。この資本をテーマにした経済学全般の分析の方法は同時代のヘルムホルツの1863年のOn the Sensations of Toneの音などに対する分析方法が物理学、音律やさらに感覚にまで広い範囲まで及んでいるところから、分析の方法が似ているような気がする。次ぎに述べるレーリーの論文も物理学の範囲が広く、しかも奥が深い。我々にとってはTheory of Soundが一番印象的であるが。

1878明治11 Lord Rayleigh Theory of Sound(Rayleigh) 今日の音響学の理論体系が完成した。レーリー卿(Lord Rayleigh)寺田寅彦(昭和五年十二月、岩波講座『物理学及び化学』)

https://www.aozora.gr.jp/cards/000042/files/43083_23775.html 以下はその抄録である。

 1842年の11月12日John William Struttが生まれた。レーリー卿の本名である。Cambridge大学で、1865年研究を始めた。読書はマクスウェルの電磁気論(1865)や、マクスウェル及びヘルムホルツの色の研究、それからストークスやウィリアム・タムソンの主要な論文を読み、またミルの論理学や経済論を読んだ。彼が音響の問題に触れるようになった動機は、ドイツ語の練習のためにヘルムホルツの Tonemspfindungen を読んだのが始まりだそうだ。1873年にレーリー卿になり、1877年に彼の Theory of Sound の初版がされた。足掛け5年が必要だった。1876年頃から音の方向知覚の問題に興味を感じていたが、1906年に到って、両耳に来る波の位相の差がこの知覚に重要な因子であることをたしかめた。彼は自分でもしばしば言明したように、全く自分の楽しみのために学問をし、研究をした。興味の向くままに六かしい数学的理論もやれば、甲虫の色を調べたり、コーヒー茶碗をガラス板の上に滑らせたりした。彼にはいわゆる専門はなかった。しかし何でも、手を着ければ端的に問題の要点に肉迫した。1904年にはノーベル賞を、1905年には王立協会の会長に選ばれた。1908年ケンブリッジで名誉総長デヴォンシャヤー公が死んで、その椅子レーリーに廻って来た。除幕式は1921年11月30日、ジェー・ジェー・タムソンの司会の下に行われた。その時のタムソンの演説は「レーリーの仕事はほとんど物理学全般にわたっていて、何が専門であったかと聞かれると返答に困る。また理論家か実験家かと聞かれれば、そのおのおのであり、またすべてであったと答える外はない。」

以下はTheory of Sound の各項目の題目を示した。

Theory of Sound Contents:Volume one  Historical Introduction By Robert Bruce Lindsay, Preface, Introduction, Harmonic Motions, Systems having one degree of freedom, Vibrating systems in general, Vibrating systems in general, Transverse vibrations of strings, Longitudinal and torsional vibrations of bars, Lateral vibrations of bars, Vibrations of membranes, Vibrations of plates, Curved plates or shells, Electrical vibrations, Volume two, Aerial vibrations, Vibrations in tubes, Special problems, reflection and refraction of plane waves, General equations, Further application of the general , Theory of resonators, Applications of Laplace’s functions, Sherical sheets of air, motion in two dimensions,  Friction and heat conduction, Capillarity, Vortex motion and sensitive jets, Vibrations of solid bodies, Facts and theories of audition,

上記をGeogle翻訳した。

音の理論 内容:第 1 巻歴史的序論ロバート・ブルース・リンゼー著、序文、序文、調和運動、1 自由度を持つシステム、振動システム一般、振動システム一般、弦の横振動、棒の縦振動とねじり振動、棒の横方向の振動、膜の振動、プレートの振動、湾曲したプレートまたはシェル、電気振動、第 2 巻、空気振動、管内の振動、特別な問題、平面波の反射と屈折、一般方程式、一般方程式のさらなる応用、共振器の理論、ラプラス関数の応用、二次元の空気および運動の平面的な動き、摩擦と熱伝導、毛細管現象、渦運動と敏感な噴流、固体の振動、聴覚の事実と理論、

Theory of Soundでは音の。伝搬、音の損失は距離減衰のほかに、粘性損失や熱損失や酸素や窒素の分子吸収などがあるまた安定した平衡位置の周りで制約された型で振動するモード形状を仮定し、運動周期における位置エネルギーと運動エネルギーの最大値を等しく設定することにより、連続体系の自由振動の基本固有振動数を評価する、この計算手順はレーリー法として知られるようになった。 しかし、リッツは 1908 年に、周波数とモード形状を決定し、複数の許容変位関数を選択し、位置エネルギーと運動エネルギーの両方を含む関数を最小化するための有名な方法を確立しこの手法はレーリー・リッツ法と呼ばれた。


1895(明治28)  W.C.Sabine残響理論の発表。このことによって、室内音響学が誕生。

「残響時間は幾何音響学において、室内音場を評価する上で最も基本的な概念である。云々、定常状態でE0=4W/CA 定常状態で音源を止めると、t­=0でW=0, E=E0とおけばE=E0e-cA/4V/t 減衰式で、減衰率D(dB/s)はD=10log10ecA/4V (dB/s)で、残響時間Tは60dB減衰する時間であるからT=60/D=6*4V/cAlog10eとなってSabineの残響式を得る。」※建築・環境音響学、前川純一著、ただしこのSabineの残響式では一般の吸音力がある部屋では使えなく、少なくともEyringの残響式を用いる必要がある。または空気の吸音を考慮したEyring-Knudsenの残響式を一般には用いている。

Sabineについては、この残響理論だけが紹介されているが、Harvard University PressからSabine のCollective papers on acousticsという論文集(11論文)が出ている。特に後半の記述は、Boston Music Hall(のちボストンシンフォニーホール)の建設時に用いた音響設計の例が含まれている。20世紀の室内音響の理論的展開の嚆矢となる1900年の画期的な論文である。

https://archive.org/details/collectedpaperso00sabiuoft/page/12/mode/2up?ref=ol&view=theater

CONTENTS

1.    Reverberation (The American Architect,1900) Page3

2.    The Accuracy of Musical Taste in Regard to Architectural Acoustics. The Variation in Reverberation with Variation in Pitch (Proceedings of the American Academy of Arts and Sciences, Vol.XLⅡ, No.2. June, 1906) page69

3.    Melody and the Origine of the Musical Scale (Vice-Presidential Address, Section B, American Association for the Advancement of Science, Chicago, 1907) page107

4.    Effect of Air Currents and of Temperature (Engineering Record, June, 1910) page117

5.    Sense of Loudness (Contributions from the Jefferson Physical Laboratory, Vol. vⅢ、1910)  page 120

6.    The Correction of Acoustical Difficulties (The Architectural Quarterly of Harvard University, March,1912 page131

7.    Theatre Acoustics (The American Architect, Vol.CⅣ, p.257) page163

8.    Building Materia and Musical Pitch  page199

9.    Architectural Acoustics (Journal of the Franklin Institute, January, 1915) page219

10.  Insulation Sound (The Brickbuilder, Vol. xxiv, No. 2, February, 1915) page237

11.  Whispering Galleries    page255

Appendix On the Measurement of the Intensity of Sound and on the Reaction of the Room upon the Sound  page277


この項目のうち、最初のReverberationの項について取り上げる。

1. 残響 (The American Architect、1900)  page3

音響上の問題で、現実の講義室の改善をいくつも指示された。最大限の有効性を得るためには、聞こえるためには、音が十分大きいこと、同時の存在する複合音が適切な音の大きさであること、会話や音楽による連続音が明瞭で、互いの音や外部の騒音がないことが重要だ。音の干渉や共鳴現象、双方とも悪影響を及ぼす。「共鳴」という言葉は、「残響」や「エコー」と同義語として漠然と使われており、科学文献では、この用語は、弾性体の振動運動が、その自然な振動速度に合わせて周期的な力を受けると増大するという現象をさす。音はエネルギーであり、限られた空間で生成されると、境界壁によって伝達されるか、他の種類のエネルギー (通常は熱) に変換されるまで継続する。音が吸収される速度に比例する。最初の作業は、さまざまな物質の相対的な吸収力を決定すること。クッションやカーテン、ラグ、布、キャンバス、フェルトなど、また男女の人も吸音力を持つ。さらに吸音力はオルガンパイプの音が止まった電流は、クロノグラフの最初の記録にもなり、観測者の唯一の義務は、音が聞こえなくなったときに記録を取ること。可聴時間は、音源の位置とはほとんど無関係である。また吸収材が通常の状態で残留音の持続時間を短縮する効果は、その位置にほとんど関係がない。クッションを使用して作業する必要があるが、結果は開いた窓の単位で表す必要がある。窓の吸音力はクッションと同様に面積に正確に比例している。

オルガンパイプの音とあるが、ドレミファのでるオルガンの1部の音ではなく、多分ノイズと思われる。以下の本文にあるオルガンパイプの図を示す。

今実際に行われている残響に対する考え方と大きく異なる。まず音源はオルガンパイプによる多分全帯域のノイズであるが、周波数特性は表されていない。また空気吸収については吸音力は残響については無視できると書かれている。ただ残響について何もないところから実験によって汲み上げていくところが大変興味深い。

オルガンパイプの標準の音源は最小可聴音の60dB大きなものであるが、これが基準になっている。窓開口部の解放された面積の吸音力は基準1m2で、任意の部屋の残響曲線は直角双曲線の式(α+x)×t=kと表される。αは室の吸音力、xは家具や観客の吸音力、tは音源が減衰するまでの任意の時間、k=任意の部屋の双曲線の形状を決定するパラメータ。ただし、αT=k=KVの関係からKの値を実験的に求めていく。Vは室容積である。

この数字を決定するために様々な実験を繰り返し求めていく。室の吸音力には壁や床や閉じられた窓ガラスなど、観客の吸音力や家具の吸音力なども実験によって確認する。最後の項では実際のホール、この論文ではボストンミュージックホール(現在はボストンシンフォニーホール)をライプチッヒゲヴァントハウスと比較しながら検討をする。このゲヴァントハウスはボストンミュージックホールとは収容人員や室容積が大きく異なり、単に仕上げを同一にしたところで残響は同じようにはならないことが書かれている。これらの努力でボストンシンフォニーホールが音響的には、世界で最も重要なホールとされている。

大正7年1918年に早稲田大学の建築学科の内藤多仲がHarvard大学のW.C.Sabineを訪れ、日本で最初の建築音響学の資料を持ち帰ったことが歴史に残されている。多分この技術が、昭和2年 1927年、早稲田大学の佐藤武夫による大隈講堂につながっていくことになる。

さらに常磐津の鈴木英一さんの紹介で、早稲田大学文学部の児玉隆一教授の案内で、2015年5月にクレメンスさん、アントニオさん 東大の森下先生、藪下晶子、私と早稲田大学の大隈講堂の音響測定をすることができ、この結果はクレメンスさんのドクター論文「Symphonic Concert Life and Concert Venues in Tokyo 1868-1945」につながったと感じている。

藪下晶子は、現在YABRugs(RugLife)という会社の代表で、先日ブログに書いたクルグズのコムズコンサート、 クルグズの壁掛けの刺繡布トゥキッシュ・キーズ展に合わせて、企画されたが、この展覧会の主催者の一人である。 https://yab-onkyo.blogspot.com/2024/07/blog-post_29.html

2019/09/10

2019年 建築学会大会(北陸)で発表しました

今年の建築学会大会は例年より多く、9月3日から6日までの4日間開催されました。

大会会場となるのは金沢工業大学で、私の発表は4日の午前約10時から、会場は7号館です。以下の写真の右側手前の写真の建物の4階です。



本建物は大谷幸夫(おおたにさちよ)の設計です。国立京都国際会館や沖縄コンベンションセンターの設計者として有名です。この7号館は中央が吹き抜けていて、その中をエスカレータで登っていくようになっていて、教師や学生同士のコミュニケーションの容易な形態になっています。このときも、私が廊下でトイレを探していたら、目の前を歩いていらした濱田先生が気づいて教えてくださいました。

今回は、
「ヘルムホルツ共鳴器を有する乾式遮音二重床の開発 集合住宅の改修への適用」

と題して発表させていただきました。
今まではヘルムホルツ床の開発実験ばかりの発表でしたが、今年実際の集合住宅に採用されましたのでその結果を報告いたしました。
衝撃音遮断性能は、このヘルムホルツ床を使うことで今までの二重床やスラブ素面よりもこのように向上するとグラフで示しながら述べました。

質疑応答コーナーでは、6件の講演がある床衝撃音(2)のセッションの中で、最初に会場からは本題に質問がありました。

「防振ゴムの硬度が40度で柔らかいから低減効果があるのであって、ヘルムホルツ共鳴器の効果ではないのではないか」
という質問がありました。私はそれに対して、下部開口をガムテープなどで塞ぐと共鳴周波数の部分の低減効果はなくなると説明し、防振ゴムの影響ではない説明しました。

また「防振ゴムが柔らかすぎて、たわみが大きいのではないか」との質問もありましたが、これに対しては現場の所長は少し柔らかいかなとおっしゃったと答えたところ、会場でどっと笑いが起こりました
興味をもって質問をしていただき、良い雰囲気で終えることができました。

今回使用した防振ゴムは、日東化工さんでこのために加硫して作ったもので、少量なためまだ高額です。

以下発表原稿です。

















2016/11/28

Helmholtz共鳴器を有する高性能二重床に関する建築学会の論文(黄表紙)が出ました

本工法開発の主の目的は、昭和40年代、50年代、1960年代に建設された多くの集合住宅の床衝撃音対策のための工法で、ヘルムホルツ共鳴機構を用いて、主に重量衝撃源の低音域の改善を目標としたものである。
新築の集合住宅では床スラブの剛性を上げること、すなわちスラブ厚を上げることでこれを解決してきたが、古い集合住宅では荷重の制限があり難しい。このHelmholtz共鳴器を有する遮音二重床は画期的な工法と考えている。本論文はそのHelmholtz共鳴器を有する遮音二重床の設計法を示している。


タイトル:
「共鳴器仕様の違いが重量床衝撃音遮断性能に及ぼす影響に関する実験的検討―Helmholtz共鳴器を有する高性能乾式遮音二重床の開発 その2-」
 EXPERIMENTAL STUDY ON EFFECT OF RESONATOR SPECIFICATIONS
  ON HEAVY-WEIGHT FLOOR IMPACT SOUND INSULATION
 Development of high-sound-insulation double floor system with Helmholtz resonators:Part2

執筆者: 安田洋介 廣瀬俊平、関根秀久 藪下満

日本建築学会環境系論文集 第81巻 第729号, 919-929, 2016年11月
J. Environ. Eng., AIJ, Vol.81 No.729, 919-929, Nov., 2016


神奈川大学、安田先生の導いたヘルムホルツ共鳴機構の2自由度系の運動方程式の予測可能性を300角のユニット実験を行い、確認したものである。
実験では、ヘルムホルツ頸部の位置(水平、垂直)、パイプの長さ、数、径等の違い、またヘルムホルツの空洞部を構成した角パイプの縦置き、横置きの違い、等の実験と理論との対応を見た。その対応は振動伝達率の形で比較検討をしている。


2014/04/17

日本建築学会環境系論文集 V0l.79 No.698(2014年4月)に掲載されました

論文は、「Helmholtz共鳴器を有する高性能乾式遮音二重床の開発 -2質点系モデルに基づく遮音特性の解明-」と題し、神奈川大学の安田洋介先生が筆頭、私は共著者として執筆いたしました。

この数年間かけて開発を行ってきた、「ヘルムホルツ共鳴器」を内蔵する二重床に関して、理論的な解析を安田先生が行ったものです。それは二重床そのものの錘とヘルムホルツ共鳴器の頸部の空気を錘とした空気をばねとする2自由度系の運動として解析されています。2自由度の運動方程式は基本的なものであり、その基本的な考え方が適用できるため応用問題が解きやすくなります。ただ共振現象を利用しているため計算上は大きなピーク(増幅)がありますが、何らかの抵抗要素で幸いにも大きな低減効果だけが得られ、63Hz帯域で10dBの改善がこのヘルムホルツの遮音二重床で得られています。

実用化にはまだまだ努力が必要なため、今年度はさらに大がかりな実験を計画しています。

2012/09/18

日本建築学会大会(東海)に参加してきました


建築学会大会が9月12日から14日まで名古屋大学で開催されました。

私が関係している発表は4論文あり、9月14日の9時台の床衝撃音のセッションで、『高性能遮音二重床の開発その2、および連報のその3』、また午後からは、壁式集合住宅の再生技術に関するオーガナイズドセッションで、『EV設置による既存壁式RC集合住宅の剛性変化』、および『壁式構造集合住宅におけるあと施工アンカー穿孔騒音の伝搬性状』です。

高性能遮音二重床の開発では、4~50年ほど前に建設されたスラブ厚さが現在ほど厚くはないストック再生型集合住宅の床衝撃音対策に用いる工法で、主に低音域の音の改善ができます。原理はヘルムホルツの共鳴効果を使っています。この工法で、スラブに衝撃を加えたときと比較して、L数で10以上の改善が得られ、床衝撃音対策に有効な工法として紹介しました。
ヘルムホルツは1862年に共鳴器の原理を『On the sensations of tone』という本で発表しました。目的は楽器の音の調律で、ちょうど世界の名だたるオーケストラが、例えばウイーンフィル(1842)やベルリンフィル(1882)などが結成された時期に当たります。オーケストラの楽器間の音の高さが異なっては困ります。しかもそのときは、純正律から平均律への移行期間でもあります。音楽の基礎をつくった技術のひとつです。その偉大な技術、しかも古い技術を床衝撃音対策に使わさせていただきました。

『EV設置による既存壁式RC集合住宅の剛性変化』の論文は、やはりストック再生型集合住宅(洋光台団地5階建)にエレベータを設置したが、その際に階段室の壁を一部取り除いている。それにより建物の剛性が変化するかどうかを、EV設置前後で振動解析と常時微動による解析行い、そのうち振動解析を行った高光さんが発表しました。YABでは常時微動による振動測定を行い、EV設置前後の固有振動を比較して、ほとんど変化が見られなかったという内容となっています。設置後の測定は、昨年の3.11の大震災の1週間後に行われ、常時微動だけでなく余震のデータもいくつか記録できました。

『壁式構造集合住宅におけるあと施工アンカー穿孔騒音の伝搬性状』の論文では、清瀬旭が丘団地で、あと施工アンカーの穿孔実験を行い、住棟への騒音の伝搬性状を調べたものです。騒音と振動(固体音)の測定を弊社が担当しました。
この実験も古い集合住宅の再生工事を居住しながら行うために開発された静音型湿式コアドリルと、従来からあるハンマードリルを比較したものです。湿式コアドリルでは、穿孔作業の隣接住戸では55~60dBA、2軒目の住戸では45dBA以下となり、隣戸では多少うるさいが、2軒目からはほとんど生活に支障がない程度になります。これに対してハンマードリルでは、隣接住戸では80~85dBA、2軒目でも65~70dBA、3軒目でも50~55dBAあり、居住しながらの作業は難しい状態で、湿式コアドリルの効果が分かります。以上いずれの4編も 集合住宅の再生技術に関係しています。

また9月13日には研究集会(シンポジウム)があり、『東日本大震災における鉄筋コンクリート建物の被害と分析』、『頻発する天井の落下事故防止に向けて』、等震災に関係するもの、また建物の保存や再生に関するもの、『モダニズム建築の評価』、『利用の時代の歴史保全』、『登録文化財の保存と活用』、等がテーマになっていました。そのいくつかをつまみ食いしながら聞きました。いずれも興味深い話でした。

帰宅して翌朝、3日ぶりに庭に水をまいていたら、ふと蝉の声が聞こえないことに気が付きました。やっと長く暑い夏も終わりそうです。

2013/09/04

2013年建築学会北海道大会で発表しました

8/31、気温32度の横浜を出発、千歳空港に到着すると22度で、背広が苦にならない。とても気持ちが良いが小雨降っており、傘を忘れたことに気がつく。

今年の建築学会大会は札幌の北海道大学で、8月30日(金)から9月1日(日)まで開かれ、私は9/1午後、3編の論文発表に参加しました。

一つは『高性能遮音二重床の開発その4 築40年を超える団地での測定結果』と題して 堀内氏発表、二つ目は『Helmholtz共鳴器を有する高性能遮音二重床の開発 その1 2質点系モデルに基づく検討』と題して、神奈川大学安田先生発表、三つ目は『Helmholtz共鳴器を有する高性能遮音二重床の開発 その2 2質点系モデルと実測との比較』を私が発表いたしました。

昨年の建築学会では、ヘルムホルツ共鳴器を有する二重床の開発結果を発表しましたが、このタイプのものを施工性やコストの低減を目標にユニット化して、スラブの薄いストック住宅の床改修に適用し、バングマシンで低減量をL数で-10実現したことを発表しました。またこの床が、なぜ床衝撃音を低減できるのかを、床および床下に開けた孔の頸部の空気の質量と、床下空気層およびヘルムホルツ空洞部の空気のばねなどで2質点系モデルを構築し、空洞部の大きさの効果や、穴の数の変化、床下空気層の厚みの効果、防振ゴムの影響などを解析したものです。
三つ目は、2質点系モデルの振動伝達率と、床衝撃音の低減効果、およびスラブの振動応答の低減効果を比較して、理論と実際がよく対応していることを示したものです。

今年の発表に対しては理論的な展開もあるために、信用度が深まったせいか、温かな、好意的な質問が多かったと感じました。

前日の8/31の午後は、パネルディスカッション『マンション再生の可能性と限界-建築社会システムはどう再編すべきか-』を聞きました。
昭和40年代に建設されたストックRC集合住宅は100万戸ほどあると言われ、建て替える方法もありますが、それより躯体を生かして改修し機能を再生する方法が、持続可能な社会をつくる上で必要と思われます。
床衝撃音などの居住性能以外に、居住者に高齢者が多くなってきたことでバリアフリー化、設備の更新などの基本的な機能の更新、構造的な耐震性の向上などのほかに改修工事の静音化などの工法、さらに団地再生のための法律上の制度の整備などが必要のようです。現代の大きな課題です。

2021/12/24

倉敷の録音スタジオ

7月の初めに、約1年かけた録音スタジオが竣工し、音響検査をしてきました。

スタジオの用途は主にJAZZの音楽を録音する録音スタジオで、主にピアノの演奏用に残響の多少長いエリアと、ドラムやベースギターの演奏用に残響が短いエリアを可動パーティションで仕切られるようになっています。

また周辺に隣接して民家があることから、外壁はRC300mmの厚みとし、内部は防振ゴムで支持する浮構造としています。なお床はヘルムホルツ共鳴機構を用いた乾式の浮構造です。またこの録音スタジオは個人の住宅の付属施設ともなっています。

平面図 (注: ピアノが左右逆)

防振板ゴムの設置

 

乾式浮床の設置(注:床構造の下面にヘルムホルツ共鳴孔が設置されている)

ピアノ側のエリア

ドラム側のエリア

コントロールルーム(ここも演奏用ブースとして利用可能)

設計:井上商環境設計株式会社

施工:株式会社藤木工務店


倉敷の町

測定の翌日は、倉敷の町の観光をしました。宿泊場所は倉敷アイビースクエアで、明治22年(1889年)に創業した倉敷紡績所の工場跡地です。朝、倉敷の中心にある鶴形山の山頂にある阿智神社に行ってみました。この周辺は古くは阿知潟と呼ばれる浅い海域で、ここはかつて瀬戸内海の小さな島だったらしくとても印象に残りました。その後重要伝統的美観地区の古い町並みを散策し、大原美術館も見学しました。古い町並みだけでも十分な価値があると思いましたが、その後、備中国分寺にも立ち寄り、翌日は吉備津神社、岡山後楽園などを見学し、この地域の豊かな歴史文化を堪能しました。

アイビースクエア

倉敷の街並み

倉敷の街並み

大原美術館

阿智神社

備中国分寺

吉備津神社

後楽園




2016/08/29

Speech at the Architectural Instittute of Japan (AIJ 2016)
日本建築学会2016年度




This year, for the first time and together with Mitsuru Yabushita, I had the opportunity to give a speech in Japanese in the annual meeting of the Architectural Society of Japan (AIJ 2016). The meeting was held on 24th,25th and 26th of August in the Fukuoka University in Kyushu Island.

Our speeches were about the results obtained in measurements of impact sound insulation and vibration of a new type of high-performance ceiling with Helmholtz resonators. This work was conducted together, Syunpei Hirose, Hidehisa Sekine and Yosuke Yasuda from Kanagawa University, and Rie Tojo from Urban Renaissance Agency (UR).

A total of three kind of acoustic ceilings were made based in theoretical and unit experimental models of Helmholtz resonators (anti-resonances in 63 Hz and 125 Hz). Diameter, volume and pitches between the holes was different for each sample. For a fourth sample, the ceiling was constructed without resonators in order to compare with the other samples and validate its effectiveness. The effect of the Helmholtz resonators in the results of impact sound insulation was not as clear as expected due to the structure-borne sound transmitted from the floor to the walls. However, the effectiveness of the resonators in the vibration experiments results was clearly seen. In order to increase the acoustic insulation of the ceiling, the solid-borne sound of the wall should be reduced. In most of the cases the installation of the heating insulation in the outer walls instead of in the inner walls will help to reduce these vibration transmissions in the structure.

I am very grateful to Mitsuru Yabushita and Akiko Yabushita for their help and support.

Antonio

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Este año, por primera vez y acompañado de mi jefe Mitsuru Yabushita, he tenido la gran oportunidad de presentar en japonés como ponente en la conferencia anual del Instituto Japonés de Arquitectura (AIJ 2016) celebrada los pasados días 24, 25 y 26 de Agosto en la Universidad de Fukuoka en la Isla de Kyushu.

Nuestras ponencias trataron sobre los resultados del aislamiento acústico y vibración a ruido de impacto de un nuevo tipo de techo acústico basado en resonadores de Helmholtz. Un trabajo conjunto con Syunpei Hirose, Hidehisa Sekine y Yosuke Yasuda de la Universidad de Kanagawa, y Rie Tojo de la empresa UR (Urban Renaissance Agency).

Basados en cálculos teóricos de resonadores de Helmholtz con anti-resonancias entre 63 Hz y 125 Hz, se diseñaron un total de tres tipos de techo acústico con variación de diámetros, distancias y volumen de resonadores. Un cuarto tipo de techo se construyó sin orificios para comparar y validar la efectividad de los resonadores de Helmholtz. El efecto de los resonadores de Helmholtz en los resultados en los ensayos de aislamiento acústico no fue del todo visible debido a las transmisiones de vibraciones que se produjeron en los encuentros del suelo con paredes. Sin embargo, la eficacia de los resonadores en los ensayos de vibraciones si que se apreció de manera más clara. Con el fin de aumentar el efecto del aislamiento acústico del techo será necesario reducir las transmisiones indirectas por flanqueo de la pared.

Le agradezco mucho a Mitsuru Yabushita y Akiko Yabushita, por su ayuda y confianza en mí.

Antonio

2018/07/27

杉山スタジオオープン

2018年7月7日(日)に杉山スタジオのオープニングパーティが行われました。場所は渋谷のセルリアンホテルや大和田ホールの近くにあるマンションの1階にある、グランドピアノを2台設置した音楽スタジオです。
当日は杉山先生のたくさんの教え子や同僚の方がいらして、皆さんピアノを弾いて楽しまれていて、こちらは素晴らしい演奏をたくさん聴くことができて大変楽しい時間を過ごすことができました。

オープニングパーティ

スタジオの正式な名称は杉山ムジーク・アカデミー渋谷スタジオです。建て主は杉山哲雄先生、元横浜国立大学の音楽の先生です。建築設計は有限会社濱口建築・デザイン工房の濱口オサミ氏。床は檜の無垢材、壁・天井は赤松で仕上がった柔らかな雰囲気の木質空間となっています。弊社は濱口氏の設計に音響の観点からお手伝いをさせていただきました。

スタジオの大きさは、基本的には約5.8m、8.0m、天井高さ2.5mの矩形の部屋です。長手の壁はそれぞれ水平方向に約1/20の傾きを持つジグザグの壁とし、入り口側の壁のみ下見板形状として、フラッターエコーを防止しています。下見板形状により、平行壁面間の角度が一部上向きとなり、水平方向に音が回遊することも防ぎます。天井は2.5mほどで反射音が強いために、吸音材シンセファイバーを着脱可能な状態に設置して、天井だけで音響調整を行う方法としました。音は主に水平方向に広がり、音に包まれるような空間を目指して音響設計いたしました。

またピアノの演奏音が隣戸にできるだけ影響が無いように、浮構造による遮音対策を行っています。ピアノの音は室内で100dBAと想定。浮構造にすることで隣接の部屋では、おおよそ65dBA低減できると考えています。場合によってはグランドピアノの音は100dBAよりさらに大きい場合があるので、注意が必要です。

ピアノ室などの音楽室は防音のため浮構造を用い、しかも床の浮構造は一般的にはコンクリート浮床とします。しかし今回はコンクリートが使えないために木製としています。その場合には、床下空間の空気層の共振周波数が可聴域にあるため遮音性能を低下させてしまうため、ヘルムホルツ共鳴器を内蔵する床を採用しています。この工法はUR都市機構と7~8年間共同で開発してきたものですが、まだ実験室での施工しかなく、今回は初めての実施物件です。基本的には床に空洞部を設け、床下空気層の共振周波数に合わせて動吸振的に、ヘルムホルツ共鳴器を構成して床下空気層の共振を低下させ、振動伝達率を低減する手法です。
 
天井の浮構造はスラブから吊らず、天井の荷重は壁に持たせる構造となっています。吊り防振ゴムを用いるより遮音性能は向上し、工事時、あと施工アンカーの穿孔騒音の問題もなくなります。またあと施工アンカーの施工不良による天井落下の不安もなくなります。

また音響性能に直接関係ありませんが、外壁に設置されている150φの換気口から外気が直接室内に取り込まれた場合、とくに夏の暑い雨の時などに室内が冷房で冷やされていると、湿度100%の空気が室内に取り込まれ湿度が上がってしまうため、多少熱交換ができる換気システムを窓際に設置しました。径30mmのパイプ10本を換気口から分岐して、細い管を通すことで、温度調整と湿度調整を行うこととしました。パイプオルガンのような設計および施工は設計者ご自身です。

換気システム

吸音材の効果は、500Hzの残響時間が天井の吸音材無しで1.30秒、吸音材を設置すると0.97秒と変化して、はっきりと効果がみられています。また音声明瞭性や音楽の明瞭性からも吸音材が効果的なことが分析されています。さらに、もう少し吸音材を追加した方がよいということになり、0.5m角の吸音材をあと更に10枚追加してほぼ天井全面に設置することになったようです。また、カーテンも吸音効果のあるビロードのカーテンを設置するなどの検討をするとのこと。

今後の杉山スタジオのご発展を祈念しております。

2013/05/10

建築音響研究会(2013.4)の発表


4月22日(月)、音響学会の建築音響研究会が、東京の田町にあるキャンパス・イノベーションセンター東京で開かれ、『Helmholtz共鳴器を有する高性能乾式二重床の開発-2質点系モデルに基づく検討-』の発表を行いました。発表は、共同研究者の神奈川大学の安田先生です。
この2年間、UR都市機構と共に『高性能乾式二重床』の開発を行ってきましたが、その高性能の理由について、2質点系の運動方程式を解いて説明しました。
この床は、63Hz帯域において、重量床衝撃音がスラブ素面より約10dB低減します。

2質点とは、支持脚の防振ゴムと床下空気層によるばねで支持された二重床の質点と、ヘルムホルツ共鳴器の中空部をばねとして、共鳴管の中の空気を質点としたシステムを指します。
2質点系ですから共鳴周波数を二つ持ち、今回開発した床では約25Hzと約90Hzにあり、その間の63Hzを含む周波数帯域では、振動伝達率が小さくなります。いわゆる動吸振の様な仕組みで、二重床の振動を押さえることで、床衝撃音を低減します。

安田先生のHelmholtz床の理論的な検討により、どうすれば良い性能が得られるかが検討しやすくなりました。Helmholtzの共鳴器は、自由空間にある場合には、その共鳴周波数はHelmholtzが1862年に発表した理論的な計算方法と一致しますが、床に用いた場合には、共鳴管を挟んで中空部と床下空気層との連成系になってしまい、どの周波数で効果的か簡単には予測できなくなってしまいます。今回の理論的な展開で、高性能二重床の開発が大きく進歩したと考えています。

当日の開催報告(PDF)です。


2022/03/26

音楽と科学

 2022年3月22日の朝日新聞の科学の欄に指揮者の西本智美さんが出ていて、表題は「心癒す音楽の力 科学で探りたい」とあり、「科学と音楽を結び付けたいという思いを、20年ほど前から抱いていました。」と。最後に「感性脳科学に取り込む広島大の山脇特任教授と出会い、共に目標案を作りました。」とあります。 正確にはどのような内容かはかかれていませんが、現在音楽には科学が必要な状態があるようです。

 約150年前の話ですが、明治政府がヨーロパの音楽を輸入するときに、最初に対応したのが文部省音楽取調掛(東京芸大の前進)で、日本国歌を作曲したフェントンやエッケルトが活躍したころです。音楽取調掛の分析結果をもとに、東京帝国大学理科大学物理学科が音響研究を始めています。最初は田中正平、中村清二、寺田寅彦です。田中正平はベルリン大学のヘルムホルツの下で純正調のパイプオルガンを作ったことで有名です。またその後、このブログでも紹介した鈴木聖子著「〈雅楽〉の誕生」にある田辺尚雄です。田中尚雄はヨーロッパ音楽と比較して、日本の雅楽を引き合いに出して、日本音楽の進化論を述べたようです。なかなか無理がありそうですが、音律の点から研究をしたようです。日本の音響の研究が東京帝国大学理科大学物理学科から始まったのは面白いですね。

 音律に関しては、BC500年ほどに、ピタゴラスがピタゴラス音律を発表しましたが、その内容は二つの音が重なった時に唸らない音の組み合わせでドレミを作ったことです。純正律ができたころは、ケプラーやオイラーも純正律の一種の音律を発表していましたが、そのころバッハも「平均律クラヴィーア曲集」(英訳では The Well-Tempered Clavierで平均律ではない )を作曲しています。その後平均律が転調のしやすさから利用され始めて、このブログでもよく出てくるヘリムホルツも音律の研究をしています。歴史の中ではこの音律は紀元前からアラブや中央アジア、中国や日本も含め世界中で続いている研究で、今ではきっとヨーロッパのクラシック音楽とそれぞれの地域の音楽の合奏が試み始めています。例えばピアノと尺八、または尺八とシタールなどです。新しい音楽が音律の研究から出てくる予感がします。

 第二次世界大戦の時に、ナチスがサンクトペテルブルグに攻め込んだときに、ショスタコーヴィッチが交響曲第7番を作曲して、サンクトペテルブルグの交響楽団がそれを演奏して、戦争を支援したとのこと。これを科学と結びつけるのはなかなかむつかしいですが、この中にも音楽と科学の関係する要素もあるように思います。

 最近の話題では、ホールなどで音楽を聴くときに、床の振動も伝わってくることがあります。多くの場合に、この振動が耳から来る音楽を補強することが多いです。ただこの振動の原因は何かという話もあります。まだクラシック音楽用のホールは多くの場合に、残響は長い方がいいとされています。たしかにヴァイオリンの音は残響の少ない部屋ではさみしい音になります。それではコントラバスの響きのある音はどうなのかという問題も生じます。また和太鼓のように自ら持っている自己残響の影響はどうなのか、邦楽器については好ましい音響状態はどうなのかなど、わからないこともたくさんあります。

 今後の西本智美さんの研究結果を期待しています。

2012/05/08

騒音制御工学会に発表


平成24年4月24日(火)に開催された騒音制御工学会の春季研究発表会に、「高性能乾式遮音二重床の開発―実大実験棟における測定結果」と題して、共同研究者として発表しました。会場は産業技術総合研究所臨海副都心センターでした。

本研究は、昨年度建築学会大会に発表した床衝撃音対策手法を、UR都市機構とYAB建築・音響設計との共同研究として発展させたもので、目的は、高度成長期に建設された壁式構造集合住宅の居住性能改善のための乾式二重床の開発です。性能向上の目標として、重量床衝撃源(Ⅰ)であるバングマシンによる床衝撃音を、スラブ素面よりL数で10、63Hz帯域で10dB改善することを目標に行いました。
昭和40年代の集合住宅の床スラブの厚みは110mm程度です。現在は一般的には床衝撃音対策上200mm程度のスラブを用いています。インピーダンスレベルを比較するとスラブ厚の違いで床衝撃音レベルが約10dB異なります。現在行われている当時の集合住宅の改修は、風呂、キッチや壁のクロスなどで、設備的、また視覚的には改善できても、床衝撃音上の対策は従来の工法では不可能でした。

当時の床スラブはそのままで、現在の床衝撃音性能の水準まで向上させるためには、床仕上げで10dB改善する必要があります。その対策手法として、ヘルムホルツ型の共鳴器を応用したもので、画期的な性能が得られたものと考えています。昨年度は、その目標をクリアし、今年度からは実施に向けた実用的な開発実験をUR都市機構と行います。
今年の騒音制御工学会は、低周波音や環境振動の研究発表が主で、床衝撃音については本件のみでした。以前はたくさんあったのですが最近は年々減ってしまい、しかもプログラムの一番最後の講演となっていて、大会の中では期待度も低い感じです。それでもたくさんの方が最後まで聴いていてくださり感謝いたします。

2025/10/14

杉山哲雄ピアノリサイタル ベートーベン ソナタ連続演奏会 シリーズⅠソナタからフーガへ(全3回)

日時;2025年10月2日(木)午後6時30分から

場所:銀座王子ホール 座席数約300席、シューボックスタイプ

曲目:ソナタ第一番、ソナタ第4番、ソナタ第7番、ソナタ第14番「月光」 アンコール曲

演奏は杉山哲雄。主催:杉山ムジーク・アカデミー

このコンサートは建築家の濱口オサミさんに紹介された。以前渋谷で、杉山さんのピアノの練習スタジオの設計に音響設計の立場からかかわったことがある。設計は(有)濱口建築・デザイン工房、建物は渋谷にある大きな集合住宅の一階で、この住戸部分は、台所とトイレを残し、あとは1室を浮構造にして、遮音対策をした。この浮構造は、床は木造のヘルムホルツ床を用いている。

杉山さんのプロフィールを見るとわかるが、伊勢市出身で、濱口さんと同郷となる。濱口さんは私と東工大の同期なので、多分杉山さんも似たような年だと思われるが、ものすごく元気だ。プログラムのチラシの後ろ側には2026年、2027年の予定まで書かれている・

しかも演奏は楽譜を見ないで力強く演奏している。杉山さんのプロフィールには、バッハ、モーツァルト、ベートーベンのリサイタルで、古典調律を用いたとある。この古典調律は何を意味しているか正確には解らないが、純正律を中心とした音律のことではないかと思う。モーツアルト、ベートーベンの時代はこの純正律を用いることによってきれいなハーモニーができるようになった。ただ現在は平均律という音律になり、正確には純正率より美しい響きではない。チラシには「ベートーベン没後200年(2027年)に完結するベートーベン全ソナタの連続演奏会は、ベートーベンの創作の本質に光をあてるものである。」 と書いてある。気合が入っている。しかもいずれの曲も力に入った演奏だった。この曲の最後の曲はソナタ第14番“月光”で、月の光が水面に反射してキラキラしている印象があるが、この曲は作曲した当時から人気のあった曲だとある。このような主観的に表現が出来る曲はいいが、コンサートのチラシは、ピアノの演奏の技術的な説明が多く、例えばソナタ第一番では、「全曲を統一する6度の音程や下向音型を含んで、上昇する音の波の引き締まった音楽の表情を見せ、冒頭の動機の反行形よる第二の主題による第二主題も無駄がない。」 とあってなかなか曲の技巧的な説明は分かるが、曲の雰囲気は私には伝わってこない。第4楽章プレスティッショモの説明で、「第一主題の和音は、「闘争」を感じさせ、独創性がある。和声の微妙な変化が美しい経過部をへて、穏やかな第二主題がなだらかな地平線を思わせる。」 やはりベートーベンの曲は言葉で表すことが難しいことがわかる。ただ感情的な動きによって、強い意志を感じさせる美しい曲だった。やはりベートーベン創作の本質に迫るには、最期の2027年6月まで聞く必要がありそうである。

2025.10.20 追加:

ブログに 建築技術2018年12月号に「渋谷スタジオの音響設計」という記事を書きました。実はこの文書の中に、へrムホルツ床のことを書いていて、URとの共同の特許工法と書いてあるが、実は特許になっているのは、床下開口に唾を設けたものだけで、現在はこの工法は使っていません。誰でもがこの工法を用いることができます。

http://yab-onkyo.blogspot.com/2018/11/201812.html

さらに次のブログも書いています。杉山スタジオの内容が見れます。

杉山スタジオ オープン

http://yab-onkyo.blogspot.com/2018/07/blog-post.html

 





 


2016/03/17

Speech at the Spring Meeting of the Acoustical Society of Japan (ASJ 2016)


Title:
REAL-SCALE EXPERIMENTS ON DOUBLE FLOOR SYSTEM WITH HELMHOLTZ RESONATORS MADE OF LIGHT STEEL SQUARE PIPES
Measurement results of floor impact sound

(軽鉄角パイプを利用したヘルムホルツ共鳴器を有する遮音二重床の実大実験)


This year, one more time, I had the opportunity to give a speech in the annual meeting of the Acoustical Society of Japan (ASJ 2016) which was held on 9th,10th and 11th March. This time, as a matter of chance, the conference was hosted in the Toin university of Yokohama, located in the beautiful neighbourhood of Aoba-ku, place where I live.

My speech was about the further development and improvement of the new type of high-performance double floor with Helmholtz resonators. This work was conducted together with Mr. Mitsuru Yabushita from YAB Corporation, Syunpei Hirose and Yosuke Yasuda from Kanagawa University, and Rie Tojo from Urban Renaissance Agency (UR).

The fact that a considerable number of apartment buildings constructed during the 60’s and 70’s seek to be reused, creates the need of renovation and modernization that conforms more closely to current acoustic standards. In most of cases an increase of the slab thickness is not the best solution due to an excess of weight, so that high-performance solutions for double floor are required. Four years ago, a new type of high-performance double floor based in the theory of Helmholtz resonators was invented. After testing different materials for the design of the resonators, (chipboard, cardboard, polyethylene, and plasterboard). From last year, and having as a primary objective a reduction of construction cost, light steel square bars with PVC pipes that worked as Helmholtz resonators have been used. Good results were obtained in samples with in vertical disposition of square bars due to the correct performance of Helmholtz resonators, however with the horizontal disposition of square bars, the results weren’t as good as expected due to the lack of rigidity in the lower surface. For this reason, in present work, square bars were joined underneath with particle board ensuring the lower surface rigidity. Previous PVC pipes used as resonators have been replaced holes drilled easily in the particle board.


Double floor with Helmholtz resonators: a) Longitudinal section,
b) Transverse section. Distances in mm

A total of four kind of double floors were made based in theoretical and unit experimental models of Helmholtz resonators *anti-resonances in 63 Hz and 125 Hz). Diameter, volume and pitches between the holes was different for each sample. For a fifth sample, Helmholtz resonators were covered in order to compare with the other samples and validate its effectiveness.




Double floor with Helmholtz resonators: full-scale samples consisted in 6 units (6 square bars per unit). Distances in mm
Promising results for impact sound insulation were obtained. Even if the flooring was hard type, results of the reduction of floor impact sound (ΔL) in Rubber Ball tests (simulates a child running) was 10. ΔL was 9 In Tire Machine tests (simulates a child jumping). For Tapping Machine tests (simulate the steps of an adult) however, the spectrum generated by the impact is lower in low frequencies, so the level of reduction was lower. 

Rubber ball
Tire machine
Tapping machine

Some adjustments can be considered to obtain better results in Tapping Machine test (e.g. adjustment of the Helmholtz resonators resonance, replacing hardwood flooring with softwood flooring).


L-number (Ln), L-value (Lr) and (ΔL)


Floor impact sound insulation performance.


Reduction of floor impact sound pressure level (ΔL).


Reduction of floor impact sound pressure level with Sample 5 (no Helmholtz resonators) as a reference.





I am very grateful to Mitsuru Yabushita and Akiko Yabushita for their guidance and support. 

Antonio 

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Este año, una vez más, he tenido la gran oportunidad de presentar como ponente en la conferencia anual de la Sociedad Japonesa de Acústica (ASJ 2016) celebrada los pasados días 9, 10 y 11 de Marzo. En esta ocasión, y fruto de la casualidad, la conferencia se ha celebrado en el bonito barrio en el que vivo, Aoba-ku, concretamente en la Universidad Tōin de Yokohama.

Mi ponencia trató sobre la continuación del avance y mejora del desarrollo de un nuevo tipo de suelo flotante de alto rendimiento basado en resonadores de Helmholtz. Un trabajo conjunto con mi jefe Mr. Mitsuru Yabushita (YAB Corporation), Syunpei Hirose y Yosuke Yasuda de la Universidad de Kanagawa, y Rie Tojo de la empresa UR (Urban Renaissance Agency).

El hecho de que un gran número de edificios que fueron construidos durante los 60 y 70 en Japón necesitan ser reusados, hace necesaria una renovación y modernización que vaya más acorde con a la normativa acústica actual. En la mayoría de los casos el aumento de la losa no es la mejor solución, debido al exceso de peso que esto supone. Por esta razón, se necesita del desarrollo de nuevos sistemas de suelo flotante que garanticen un alto rendimiento en el aislamiento acústico a ruido de impactos. Desde hace cuatro años trabajamos en el desarrollo de un nuevo sistema de suelo flotante basado en la teoría de los resonadores de Helmholtz. Después de probar con distintos materiales para el diseño de los resonadores, (aglomerados, cartón, polietileno y yeso laminado), a partir de ahora y basados en modelos teóricos y experimentales, hemos utilizado estructuras en forma de barras de acero ligeras con tubos de PVC que funcionan como resonadores de Helmholtz. Para el suelo con las barras dispuestas de manera vertical, se obtuvieron muy buenos resultados, sin embargo, con la disposición horizontal de las barras, la falta de rigidez en la cara inferior de éstas, hizo que los resultados obtenidos no fueran los esperados. Por ello, en esta nueva y definitiva versión, se le ha añadido tableros de aglomerado en la cara inferior, y se han sustituido los tubos de PVC por una sencilla apertura de orificios circulares con broca en el aglomerado que funcionan como resonadores.

Basados en cálculos teóricos de resonadores de Helmholtz con anti-resonancias en 63 Hz y 125 Hz, se diseñaron un total cuatro tipos de doble suelo con variación de diámetros, distancias y volumen de resonadores. En un quinto tipo de suelo se taparon los orificios para comparar y validar la efectividad de los resonadores de Helmholtz. Los resultados obtenidos muestran valores muy altos de reducción del ruido (ΔL) en ensayos a ruido de impacto con la bola de caucho (simula a un niño corriendo) ΔL=10 y la máquina neumática (simula a un niño saltando) ΔL=9. Para la máquina de impactos (simula los pasos de un adulto) sin embargo, debido a que el espectro generado por el impacto es menor en las bajas frecuencias, la reducción de ruido en este caso fue menor. Ajustes en el diseño de los resonadores de Helmholtz o un cambio del acabado en madera maciza por uno de suelo de madera blando mejorarían estos resultados.

Le agradezco mucho a Mitsuru Yabushita y Akiko Yabushita, por su apoyo, consejos y confianza en mí.

Antonio