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2009/05/12

ウシガエルの声の騒音対策

先日、宿自治会から回覧されてきた青葉区民会議ニュース31号(2009年3月発行)に、青葉区の雨水調整池のことが紹介されていました。「雨水調整池」(その3)と題して、自然環境部会が書いています。
横浜の青葉区には、48箇所の調整池があり、そのうちの19箇所がビオトープになっているそうです。そのうちの1つ、黒須田1号雨水調整池が紹介されています。
横浜市環境科学研究所が生物調査を行った結果、トンボ10種類、めだか、チョウ13種類、鳥類18種類、ザリガニ、ウシガエル、またヤゴ5種類、また絶滅危惧種の植物である「タコノアシ」、「カワジシャ」が発見されたとのこと。非常に豊かな生態系が存在しているようです。
しかし、『ウシガエルの声がコンクリートの壁に響き夏には近隣から声がうるさいとの苦情があったので駆除しました。』とあり、びっくりしてこのブログを書くことにしました。

確かに、ウシガエルの声は大きいです。我々が仕事で道路の騒音測定などをしているときに、カエルや虫の音で、道路の騒音の測定に困ったということも体験したことがあります。そのとき我々にとって、カエルの声は「騒音」ですが、何のために道路騒音を計測しているかといえば、本来の「騒音」である道路騒音を測定するためで、カエルの声は騒音の範疇ではありません。虫の鳴き声、波の音、風の音などの自然の音は、従来は騒音とは呼んでいません。むしろ心地よい音の範疇です。カラスの鳴き声も自然のものですが、それをうるさく感じるのは、人が捨てたごみをあさる汚い光景が想像できるからだと思います。
昨年だったと思いますが、ある公園の隣の住民の方が、公園の噴水で遊ぶ子供の声がうるさいと苦情をおっしゃって、噴水を止めたとの話も新聞に載っていました。

現代人は、自動車などの交通騒音や、飛行機や地下鉄内部の音、大音量のコンサート、ヘッドフォンの大音量の音、工場の騒音や建設工事の騒音、観光地や商店街の騒々しい音楽など、人工的な音に囲まれすぎているように思います。人工的な音は意図を感じ、それが多すぎるとストレスになるような気がします
おそらくカエルの鳴き声の対策で、もっとも効果的な方法は、周辺の人工的な騒音を低減することではないかと思います。騒音ストレスを低減することで、心に余裕が生まれることと思います。

自動車の排気ガス対策をして、電気自動車などに転換することは、地球温暖化対策をすることと同時に、騒音対策にもなると思います。人間の生活には、環境問題の1つとして、それも重要なことです。