2017/12/20

「道成寺の鐘」状の風力発電機

能楽に『道成寺』という話があります。裏切って鐘の中に逃げた男性を清姫は蛇になって嫉妬の炎で焼き殺し、さらに後世に鐘を再興する際にも怨霊となって現れて鐘を引き落としてしまう話です。以前、某能楽堂を見学させていただいたときに、楽屋に道成寺(能)の大道具の鐘が置かれていました。単なる紙でできた張りぼての大道具ではなく、鉄のフレームに布が貼られているもので非常に重量があり、物語を思わせる緊迫感が漂っていました。鐘の端部は布が巻きつかれていてクッションの役目をしています。

物語とは全く違う方向性からですが、その部分に注目して、この形状で風力発電機のアイディアが生まれ、ずっと考えています。すなわち鐘とその上に接続した棒で共振系を構成します。風で振動しやすいように設計します。

全体の構成は、長さ20mほどのプラスチック製の柔らかな筒、鐘状のフレーム、その下端にはリング状の発電機、そこには上下2段のコイルリングがあり、リングの中で逆方向に進む120度に固定された3個の磁石でできています。

風の左右の圧力を効率的に回転エネルギーに変換する必要があります。そこで柔軟性のあるパイプに当たった風を衝撃的にとらえ、下部の鐘を固有振動数で振動している状態に合わせて、しなることで位相を遅らせて加振させます。鐘が前後左右に規則的に振動することで2リングの磁石を逆方向に回転させ、発電します。逆方向に回転させるのは鐘が回転しないようにするためです。

普通の風車による風力発電機のように発電機が100m上空にあるのではなく、一番下部にあるためにメンテナンスも容易であり、また雷にも強いはずです。まだ単なるアイディアですが、いつか実現ができるといいと思っています。
用途は主に農村の施設などを想定し、あまり水田や畑に影を落とさず、大きな機械ではないので、場所も取らず、どこにでも設置できるように考えています。
一緒に研究してみたいと思われた方がいらっしゃいましたら、ぜひ声をかけてください。

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