ノウルーズとはペルシャの新年という意味だそうだが、日本ではちょうどソメイヨシノさくらが咲く時期で、学校の新学期が始まる時期になるので、ちょうどこれから新しい年が始まるという意味では同じような感じだ。
日時:2024年3月23日(土)19:00~21:00
場所:港区立産業振興センター11F小劇場 定員120名 ロールバックチェアー
舞台の背面はガラスで外が見える状態で、あいさつがあり、つぎにカーテンをおろし、絨毯が背面に見えるようになって公演が始まった。主催はペルシャ絨毯専門のPersian Abrisham。
この会場は、今回は音楽の公演であったが、平土間にして展示会もできるようになっていて、産業振興センターとして多用途に利用できそうだ。
主の楽器は、弦楽器のカマンチェ(4弦、二胡のように立てて弓で弾く)、タール(4弦、クルミ製の塊(共鳴器)が二つ接続しているような形で、フラットもある。ギターの元祖の様な形)、ドタール(2弦、棹が長く、低い音から比較的高い音まで出る。)、打楽器はドンバック(大きなワイングラスのような形に皮を張って太鼓にしている)、ペルシアンダフ(シンバルの大きな形で、表面に皮が張られ、裏側の枠にシンバルのようにたくさんの金物がついていて華やかな音が出る)、演奏者は床に敷かれた絨毯の上で座って演奏をしていた。
Kiaさんが主に弦楽器、例えばカマンチェやタールを一人で演奏し、Mashuさんがドタールを一人で演奏し、更に打楽器のドンバックやペルシアンダフと合わせて2人で演奏し、さらに、Aminの声楽を含めて全員で演奏するなど、さまざまな演奏をしていた。それら多くの楽器は私には知らない楽器だが、たとえばタールという弦楽器は、二つの塊をくっつけたような形で、それを平らにするとギターのような形にも見えてくる。カマンチェは二胡のように弓で弾くが、形としては将来ヴァイオリンにも変化していきそうである。ドタールはイラン、タジキスタン、ウイグルなどで人気のある楽器で、シルクロード沿いのトルコのサズやカザフスタンのドンブラなどとも2弦で似ている。それぞれが様々な形で展開していったように思う。このコンサートにはなかったがペルシャのバルバットという楽器は、古くは中国にわたりピパ、更に日本で琵琶になったようだ。ヨーロッパに渡り、イタリアでマンドリンにも変化したようだ。
またクラシック音楽のコンサートのように演奏者は演奏するひと、観客は聞く人と分けられているという感じがあるが、このコンサートは聞く人も演奏者と関係がある人が多そうで、最後の場面では、観客も演奏者の傍によって一緒に話をし、さらにだんだん集まってきて記念写真を撮るようなこともしていた。
公演が始まる前、舞台の後壁のガラス窓から外部が見える。
カマンチェ 4弦で、弓で引く、クルミの木で共鳴箱はできていて
羊の皮を貼っている。二胡のように楽器を立てて弓を引く
タール 4弦 フラットがついている ギターの元祖のような形
上部:ドタール 下部ペルシアンダフ
公演終了後、観客は舞台によって記念写真などをしている。
会場で購入したCD(DROPLET DANCE)