8月2日いわき市にある小名浜工場で、パーティクルボードの製造工程を見学させていただきました。現在YABでは高性能の乾式二重床を開発中で、パーティクルボードはその基本的な材料となるもので、その開発にご助言もいただきました。
その後(4時近くになりましたが)、いわき市の湯本の温泉街にあるかつての芝居小屋で、その後映画館となった後閉館し、現在解体が計画されている三函座を見学に行きました。
震災の被害状況を調べた2011年度JATETフォーラム資料には、震災で傾いたこともあり、今年の3月にも解体申請されると書かれていました。三函座は、趣のある温泉街の三函の道筋にはなく、通りからわかりにくい細道を20~30mほど中に入るとそこにあります。ですが実際には、その細道が見つからずに車でうろうろしているうちに芝居小屋の裏側に出てしまい、そこで屋根が朽ちていて、お化け屋敷のようになっている建物を発見しました。
前へ周ってみると、楽しげな雰囲気の正面に出ました。
三函座 裏手
三函座 正面
三函座が開館したのは明治30年代であり、常磐炭鉱華やかりし当時の面影がある。これを見るとやはり観光地になるためには、街自体が豊かになる必要があると感じる。生活基盤がしっかりし、街が豊かになり、そこに住む人々が通う温泉街や芝居小屋が街のゆとりを表します。
いわきはかつて炭鉱で栄えた街です。自然の恩恵を利用した産業を第一次産業と定義すれば、鉱業も第一次産業です。炭鉱はすたれてしまいましたが、温泉のお湯を使って発電ができれば、かつての第一次産業華やかりし頃の街になるのではないでしょうか。しかし三函座は、そこまでは待てないかもしれません。雨や風や雪などの自然の力で朽ちそうです。