2023.11.26 4:00より、善照時で雅楽の稽古があった。このような稽古はずいぶん昔からあると聞いていたが、稽古を見てみたいという気になり、見学させていただいた。。多分横浜ボートシアターの遊行寺(ゆぎょうじ)公演が刺激になったと思う。
住職の奥さんが幹事役をしていて、先生3名、生徒は40歳代から70歳代の5名、および住職の息子の坊さんで、教える内容は笙、篳篥(ひちりき)、能管の3種類、生徒はそれぞれ笙3名、篳篥1名、能管1名+お寺関係者2名で、もう20年も継続した教室なので、レベルがたかかった。今日いた生徒それぞれが教える立場にもなるようである。また生徒のすべてが檀家さんではなく、この稽古のために来る人も多いようだ。この善照寺では春の花祭りなどのときどきの催物があるときに演奏をしているようだ。
稽古は総計約1時間半で、曲を選ぶところから始め、話をしている間も笙の根元の部分の頭(かしら)を手で温め、篳篥のリードはお茶の湯につけて調整していた。さらにそれぞれの楽器の音やタイミングを調整していた。基準は笙の音のようだ。その後各パートに分かれ、それぞれで練習して、最後は一緒になって合奏をしていた。何という曲かわからなかったけれど、各パートの音程がそろっていて、唸りを生ずることもなく、きれいな音になっていた。
先生によれば、笙は、もともとは中国から来た。笙の形状に竹のやまが二山あるが、竹それぞれの長さは音程が異なっていてリードの位置からは異なった形となっている。正倉院にもあるが、和琴(わごん)は「はにわ」にも存在しており、日本本来のものだとのこと。
篳篥は大きな音で、なだらかに音程を変えるのはリードをくわえる位置をかえることで変えているそうだ。篳篥の練習は本堂でおこなっていた。ここ善照寺の本堂は適度に響きもあり、きっと篳篥には好ましいかもしれない。
能管は吹口の奥に錘を入れて、ろうで塞ぎ、重量のバランスとり、また音の反射する位置を固定させている。生徒によれば普段は普通の曲を吹いて練習をしているとのこと