4月16日の土曜日、午前9時に横浜を車で出発し、途中緊急地震速報を車のラジオで聞きながら夜の8時に四国の丸亀に着きました。そこで一泊し、翌朝は丸亀城や善通寺を見ながら午後2時にいざ金比羅大芝居金丸座へ。おかげさまで今年も何とかこんぴら大芝居を見に行くことができました。
今年は松本幸四郎を座頭とする一行の公演です。午後の部は『鈴ヶ森』、『藤娘』、『鯉つかみ』。『鈴ヶ森』は権八と雲助の立ち回りが見どころです。
『藤娘』は三味線や太鼓に合わせての舞踊ですが、踊り手が手で指揮をしているような感じで、音楽が鳴り、また三味線の掛け合いに迫力があり、緊張感がありました。フィギュアスケートの浅田真央に使ってもらいたいようなリズムだとふと思いました。
『鯉つかみ』は市川染五郎が二役を演ずる午後の部一番の出し物です。市川染五郎はこのブログでも紹介いたしましたが、渋谷の伝承ホールの杮落し公演を観た際には、エレキ三味線をバックにロックの様な激しい日本舞踊を踊っていました。今回もまた金丸座の魅力をすべて使った演出で、恰好のいい若侍が鯉の悪霊と戦うのですが、同じ染五郎が早変わりで、悪霊になったり若侍になったりしながら、井戸に落ちたり、花道のセリ(すっぽん)から出てきたり、最後には宙乗りを使ってそこで曲芸をしたり、観客を大いに笑わせ、泣かせました。
客席の天井は、竹のすのこでできており、そこから花吹雪を散らすことができます。
またかけすじという宙乗り装置も設置されています。
翌朝は午前の部は、『熊谷陣屋』と『河内山』です。『熊谷陣屋』は歴史とは異なり、熊谷直実が子供の敦盛の首を打ち取った場面で、義経が首実験をするが、実際には我が息子を敦盛の代わりに犠牲にしたことが分かる。家族の愛と無常が強い形で表現されていて感動です。『河内山』は、あるバカ殿が腰元奉公する娘を妾にしようとするが、河内山という坊主が偉い坊主になり済まし、娘を親元に返すように、さらに金を要求し、まんまと成功する痛快な話です。
歌舞伎の豪快な展開や芝居小屋の魅力で、この二日間大変楽しみました。
この18日の午後は、また車で友人に会いに愛媛の伊予まで行きました。この日は、知人のつくば技術大学の卒業生が卒業設計に伊予の文化施設など町づくりに関する計画をまとめた研究を発表するということで、地元の市役所の人、市議、町づくりにかかわっている人々や愛媛大学の先生や大学生や高校生などが大勢集まりました。
とてもしっかりした内容だったために大いに議論が湧きました。それを企画した私の友人や発表した本人たちとさらに一杯飲みながら盛り上がりました。
翌朝は大雨でしたが、朝8時に伊予を出て、鳴門海峡、明石海峡を越え、楽しかった2日間を胸に何とか無事に夜の8時半に我が家に着いた次第です。