2023年6月11日(日)15:00に日暮里サニーホールで、ジャワの影絵芝居ワヤンとガムランのコンサートに行ってきました。ワヤンは「スグリウォとスバリ~猿になった兄弟~」というものがたりで、ガムランをバックに演奏されます。ガムランには、お囃子の練習に来ている大田さんも参加しています。ガムランの演奏者は20名ほど、それに女性のソプラノ?歌手が3名、そしてメインの影絵の演者が一人。どうもこの影絵の演者が、ガムランの指揮者も兼ねているようで、足で鐘を叩いたり、木の槌で板を叩いたりして合図しています。大田さんは、青銅の様々な音の大きさの10個ほど並んだ鐘の担当で、絶えず何らかの音を出していて、オーケストラ風に言えばコンサートマスターかもしれません。その他に銅鑼や太鼓が2台、笛や二胡のような楽器もありました。しかも観客のある段床の席は、サントリーホールで言えば、意味から言えばオーケストラの上の席のような場所で、影絵を見るためには、スクリーンの後ろ側に行く必要があります。いわゆる一般の席のような席が、ガムランの演奏者の背中側を、またワヤンの演じている側を見ていて、スクリーンの裏側?になります。私はほぼ1時間段床のある一般の席にいましたが、その後スクリーンの後ろ側、本当の正面側に行ってみましたら、椅子席から見ると単なる紙?や金属に模様を着いた平面的なものですが、スクリーンの後ろから見るとしっかりとした影絵にみえます。またガムランの音楽も奥が深くになって聞こえます。影絵にすると、様々な演奏者の動きが見えなくなり、絵や音の世界に入れるような感じになります。
ガムランの音は、どちらかというと穏やかな音で、物語としては、人間になったり、猿になったりとで、音としても、なんだか自然を感じる音楽です。
NHKEテレで、クラシック音楽の番組の最後で、コンサートαと題して、スティーヴ・ライヒ作曲のダブルセックステットというのがありました。楽器は多分2組ずつで、ヴァイオリン、チェロ、鉄琴、ピアノ、クラリネット、フルート、音楽はハーモニーを感じるような、クラッシク音楽ではなく、ヴァイオリンも含めて、ほぼ打楽器的な扱いをしています。ちょっとガムランの演奏方法に似ていると思いました。さらにそれを、すこしリズムをジャズの要素も入れて、横浜ボートシアターの小栗判官の劇のようにも変化しているのを見ると、ガムランの今後の可能性もあるように思います。ガムランはランバサリというグループで、どちらかと言えば、インドネシアのジャワ島のガムランの系統のようで、多分横浜ボートシアターの遠藤さんもこのジャワ島のガムランの人たちと交流があったようです。そのうち、実際にランバサリの人たちにも、横浜ボートシアターの小栗判官を見ていただいて、何らかの交流が始まるといいと思っています。
写真:ジャワガムランのCD、日暮里サニーホールで販売していたものです。