4/26シアターX(カイ)に行ってきました。シアターX+ポーランド広報文化センター主催のポーランドの劇団ヴィエルシャリンの公演で、原作:ブルーノ・シュルツの『マネキン人形論』をピョトル・トマシュクが脚色・演出したものです。
舞台はまず暗く、青白く、そして太い材木でできた格子の中で主に展開されます。中には様々な神経質そうな細い金属でできた機械があります。マネキン人形論を講義するマネキンのような父親、屈強な男が演じるマネキンのような女中、ひ弱な息子が登場します。ファシズムがつくりだした世界、マネキンの様にしか生きられない世界を表現しているようです。格子の外では、ソビエト兵はポーランド人を、ナチスドイツ兵およびその手下のポーランド人はユダヤ人を探しています。最後に、父親は飛行機のような謎の機械に乗って逃避しようと夢想する救いがない世界です。
公演後に演出家・俳優を交えてアフタートークが開かれました。テーマが重かったためか、演出家のトマシュクは観客の質問に熱心に答え、演劇の役割を力強く語っていました。終了したのは10:20、まだ話し足りないような感じ様子でした。
帰り、空を見ると透明感のあるすがすがしい満月がありました。