建築音響研究会の翌日4月23日(火)に、国立オリンピック記念青少年総合センターで騒音制御工学会の大会が開かれ、共同研究者の堀内さんが『高性能乾式遮音二重床の開発 その2 築40年超RC集合住宅における測定結果』と題して発表いたしました。
昨年はUR都市機構の八王子の技術研究所の実大実験棟で行ったものを発表したのですが、今回は、実際の築40年を超えるストック住宅の実験棟を用いて実用化実験を行った結果を発表しました。
現在、100万戸も存在するストック住宅の再生は社会的な要請であり、このような住宅に対応できる乾式二重床が早急に求められています。
従来の乾式二重床のほとんどは、スラブに設置すると重量床衝撃音はスラブ素面よりも悪化してしまいます。遮音二重床と言っても悪化の度合いが小さいというもので、よくなるというものではありませんでした。スラブ厚が薄い40年ほど前のストック住宅ではなおさらです。
今回開発した二重床は、昨年発表したものをユニット化し、工期短縮や工費を押さえるための改良を行いました。このユニット化したHelmholtz共鳴器を有した乾式二重床を用いて、スラブ厚110mmのストック住宅で重量床衝撃音を10dB低減することができました。今年は理論的な裏付けもできたことで、実用化を目指す所存です。
当日の
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