2011/10/12

荏田宿の仮設芝居小屋


荏田町にある行きつけの床屋でこんな話をした。
「ここ(床屋)の前の道路は大山街道でちょうど直角に折れ曲がっているところだから、江戸の方から来た人には、この場所は相当目立つね。ここに芝居小屋などがあったらよかったのにね。」と言ったら、なんと床屋さんが小さいころ、この場所に実際に仮設の舞台ができて実際に芝居をやっていたとのこと。

現在その敷地は駐車場と野菜の直売所になっていて、卵やキュウリ、トマトやみそなどがおいしく週に1~2回買いに来る場所で、直売所のおじさんにも芝居小屋の話を聞いてみると確かにやっていたとのこと。おそらく40~50年前までのことらしい。すなわち1960年から1970年ぐらいまでと思われる。

収穫の終わった秋に1か月ほどの間、旅役者が来て、直売所のある周辺をよしずで囲って、その中に仮設で屋根のある舞台をつくって公演をしていたそうだ。舞台には花道がついていて、裏には楽屋があったそう。ここは江戸時代には、高札場となっていた場所である。高札場とは幕府のお触れを示すところ

で、街(村)で一番賑やかな所に設置することになっていたので、ここは江戸時代には荏田宿一番の繁華街だった思われる。




荏田交差点方面から見た直売所

1960年代に国道246号線ができ、荏田の交差点で旧大山街道が分断されてしまい、かつての荏田宿の商店街も分断されて活気がなくなってしまった。さらに今は東急田園都市線ができたために、そのあざみ野駅と港北ニュータウンのちょうど間にあたり、賑やかな場所の谷間になってい
て不便な場所である。しかも昔の大山街道の面影は全くと言ってよいほどなく、古くからいる人々の頭の中の記憶の中にしかない。
先週10月2日(日)は荏田宿の氏神様の剣神社のお祭り、10月9日(日)は、隣の旧石川村の驚神社の秋祭りがあった。神輿やお囃子の中にすこし昔の村祭りの名残が残されている。

驚神社のお祭り