8月28日、建築学会の発表の後、そのまま秋田の小坂町まで、車で移動し、4時半に康楽館に到着しました。康楽館は、洋館風木造芝居小屋で、国重要文化財に指定されています。
常設公演が終了した夜5時より、音響測定開始しました。夜9時、最後のインパルス応答の計測時に雨が降り始め、屋根に当たる雨音がうるさいため、暫らく様子を見ながら、雨の弱いときを見計らって、なんとか無事終了しました。
康楽館は、響きは無いのですが、舞台から声を出してみると、はっきりとしていて発声しやすく、客席に飛んでいっている感じがし、また客席で聞いていても、とてもすっきりと明瞭に聞こえます。舞台でサックスの音を出してみますと、自分の周りにだけ音が存在するような感じで、慣れないと演奏しにくいような気がしました。
測定の様子
次の日は、午前中は隣町の鹿角市の鹿角市交流プラザのホールで、音響測定を行いました。こちらは7年前に竣工したもので、弊社は音響設計にかかわることができました。多目的ホールではありますが、主目的は吹奏楽の練習ということです。音響設計の主方針は、左右異なる、強い側方反射音を客席にもたらすようにしています。残響時間は、低音域は除き康楽館と大きな違いは無いのですが、そのために自分の出した音は大変良く聞こえます。このホールがどのように使われているか、いつも気になっていたのですが、その日は午後から劇団の講演会があり、練習室はバンドの練習が入っていました。今後もたくさん使用されることを期待しています。
鹿角市交流プラザホール測定の様子
第二段の芝居小屋の測定も近々行う予定で、ながめ余興場、村国座、相生座、呉服座、第三段は、福島の旧広瀬座に伺う予定です。