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[開催概要]
シンポジウム『何を「学力」と呼ぶのか』~教育の演劇に対するコミットから問う~
主催:横浜市高等学校演劇連盟・横浜ふね劇場を作る会
後援:神奈川県教育委員会・横浜市教育委員会
場所:横浜市市民活動支援センター(みなとみらい地区)
日時:2007年3月3日(土)14時から17時
パネリスト:下山田伸一郎氏(県教育委員会)、篠原久美子氏(劇作家)、中嶋英樹氏(荒川区民会館サンパール荒川企画運営)、中野敦之氏(横浜国立大学修士課程、劇団唐ゼミ★代表)古谷泰三氏(光陵高校教諭)
司会:久世公孝氏(桜陽高校教諭)
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このシンポジウムは、学校の授業に「総合的な学習の時間」が設けられることがきっかけとなり2000年にスタートしたもので、『教育に演劇を取り入れるには』ということを主旨として開催されています。私も「ふね劇場を作る会」のメンバーとして参加しています。
ど のように教育の中に演劇を取り入れたらよいかを毎回試行錯誤し、これまでのシンポジウムでは、「芸術教育か、コミュニケーション教育か」「社会的実用性 を求めるものか、人間関係形成を求めるものか」「演劇で教えるのか、演劇を教えるのか」等、演劇と教育の厳密な定義のようなことも話されてきました。
今回のシンポジウムでは、教育の演劇へのコミットは何のために行われているのか、行われるべきなのか、をテーマとして開催されました。
パネリストからは、授業に演劇を取り入れてきた経験や、その実践の結果が報告され、実際にたくさんの演劇人が非常勤講師として学校の中に入っていって教えていることがわかりました。
い ま、神奈川では県立高校の12校で、28科目に演劇手法を取り入れ、学校設定科目として開講されているとのことです。また、県立高校では152校中86 校に演劇部があるそうです。演劇は、自己表現が出来るようになるこということもありますが、それ以上に、相手の話が聞けるようになること、さらに相手を思 いやる能力をつけることが出来るという効果があるそうです。その結果、授業にも身が入り学力も向上したと話されていました。
昨今、地域の共同体が弱体化してきていることで、学校の持つ役割が大きくなっているという認識があります。
演 劇人が学校の中に入っていくことは生徒にとって刺激になり、すばらしいことですが、さらに、学校側がもっと地域の劇場を利用していくといいのではと思い ます。生徒にとって劇場や舞台での経験は大きな刺激になり、また劇場が地域の共同体形成の一翼を担うことが出来るのではと思います。
※お知らせ。
この3月はみなと横浜演劇祭が開催予定で、横浜ボートシアターも参加をしています。遠藤啄郎の新作で、劇団25周年記念講演でもあります。題は『火山の王宮』、2007年3月16日から18日まで両国のシアターχで、また3月21日から24日は横浜赤レンガ倉庫で行われます。
興味のある方は、ぜひ足を運んでみてください。