かなり時間が経ってしまいましたが「夢枕公演 ユーラシアの夢」と題するコンサートが2021.6.24(木)に目黒のパーシモンホールの小ホールで行われました。ユーラシアの夢と題するだけあって大陸を横断するように、ペルシャから世阿弥まで幅広い内容でした。
最初はアミンという歌手のペルシャ伝統音楽の歌で、バックにペルシャの太鼓が低い音を奏でます。次に中村明一の尺八で、この尺八の音は中世のヨーロッパのリコーダのような音に感じました。またAyuo(高橋鮎生)の曲は、「紅楼夢」の英訳の歌詞と世阿弥の「松風」に曲を付けたものです。この曲は、小説や詩の言葉があって、それを支える音楽を作曲するという形は日本の伝統的な音楽、義太夫などの手法と似たものを感じました。出演者も先ほど述べたアミンはイラン人の歌手(東大のバイオエンジニアリングで修士、博士出身)、モーガン・フィッシャーはイギリス生まれ、キーボード奏者、また二十五弦箏は小宮瑞代、アコーディオンとベースギターと歌は上野洋子、ダフ(ペルシャの太鼓)などを演奏した立岩潤三、バークレーでジャズを学んだ尺八奏者の中村明一、作曲及びギターのAyuoの多彩なメンバーで、お客さんも外国人が多かったです。様々な国の特徴のある楽器や曲を組み合わせて、新たな世界観を表現していることが素晴らしかったです。