2013/04/11

JATET FORUM2012-13


「東日本大震災による劇場・ホール被災調査報告―劇場・ホールにおける防災・安全・技術(その2)-」と題して、3月27日(水)座・高円寺劇場の地下2階のホールで開かれました。
開場から満席で、大震災による劇場の被害また復興についての関心の高さを感じます。

劇場・ホールにおける震災対応に関する調査アンケートでは、全国の劇場など2247館に発送して1024館から回答が有り、回収率は46%と非常に高い結果となったそうです。特に被災4県(岩手、宮城、福島、茨城)の配布数162館のうち、93館から回答があり、回収率は57%であったとのこと。建物・設備の被害状況では、768館(75%)が特に被害はなかったが、527館は何らかの被害があったという結果となりました。被害の内容は、「内外壁・床の亀裂・破損」、「客席天井の落下」、「外構被害」、「ガラスの破損」、次に「給排水管の破損・ズレ」、「空調換気ダクトの落下」、「機械設備の破損」、「舞台設備(機構・照明・音響)の被害」などです。

中でも注目されていたのは、ミューザ川崎シンフォニーホールの天井落下とその復旧についての報告でした。天井は音響効果のために、FGボード厚8㎜のボードが5枚重ねられて構成されていました。FGボード8mmは13.6kg/m2あり、5枚では68kg/m2になります。地震発生時は、幸いにもホールでイベントは行われていませんでしたが、オルガニストの松居直美さんが練習をされていたそうで、地震直後に脱出して無事だったとのことです。天井の落下原因は、吊ボルトの先端のフック状の金物が変形し、脱落したことによって落下したと結論付けられたとのこと。今回の改修で天井裏に2段に大きな構造体を設置して、それから吊ボルトで天井下地をボックス型の金具で固定する方法としているとのこと。天井には2000galの加速度が入力すると想定して安全を確認しているようです。身が引き締まる思いで報告を聞いていました。