2011/03/01

明空風堂‘11  「言向け和平せ(ことむけやわせ)」 

古屋和子氏主宰のタイトルの語りの研究会が2月26日 東京 広尾の東江寺の本堂でありました。演目は次の2題です。それぞれ約1時間あり、合計約2時間、会費は500円。

 藤沢修平作 -橋物語―より 『約束』
  演出 相生二郎、語り 畑板智保/野口 英
 谷崎純一郎 作 『刺青』
  語り 武 順子、 津軽三味線 山本竹勇

東江寺本堂とは、仏壇の手前の、お坊さんが一般的にお経をあげる場所が5m角ほどの能舞台になっていて、その周辺が畳敷きになっています。能舞台の部分の中央に敷物をして、その上で語り手が語り、舞台周辺3方に最前列は座布団、その後は低いベンチが設置されて100名ほどのお客さんがいらしてました。お客さんの目の前には、ご本尊の仏像がこちら側を眺めていらっしゃるので、静謐な感覚になります。

『約束』は江戸時代、若い二人が、5年後にある橋で再び会おうと約束をして、それを目標に、さまざまな苦しい日々を生きながら、ついにその日を迎える感動的な話です。語りを聞いていると想像が働き、場面の鮮明な映像が浮かんできます。畑板さんは手に急須の蓋の様な形の楽器?を2枚持っていて、話が転換するところで打ち鳴らすと、かなり印象的な唸りが聞こえます。前回のブログに書きましたが、蓋のそれぞれの固有振動数が多少ずれているための現象です。

『刺青』は、刺青師が彼の理想とする美しい若い娘さんの背中に、勝手に麻酔をして女郎蜘蛛の刺青をしてしまう話で、背徳の匂いのする話です。津軽三味線をバックに語られ、また三味線の唸りが聞こえ、幻想的です。

2月22日の朝日新聞に学校やお寺で結ぶ縁というテーマで紹介されていた大阪のお寺、應典院(おうてんいん)では、演劇や講演会をしていると書かれていました。このようにお寺の本堂もいい演劇やコンサートの場所になりうると実感しました。

次回の東江寺の明空風堂は、3月26日(土)2:30開演、大和楽だそうです。