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2024/05/07

ラ・フォル・ジュルネTOKYO2024 キンボーイシイ指揮 心とろかすロマンチック・コンチェルトたち

 日時:20245月4日(土祝) 12451355

場所:東京フォーラムホールA 

出演者:ナタナエル・グーアン(ピアノ)、マリー=アンジュ・グッチ(ピアノ)、東京21世紀管弦楽団、キンボー・イシイ(指揮)

曲目:ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲ナタナエル・グーアン(ピアノ)、ピアノ協奏曲第3番マリー=アンジュ・グッチ(ピアノ)

建物は5000名収容のホールAからそれよりは多少小さなB,C,Dとあり、さらにガラスの展示場等のホールがある。今回はこの5000名収容のホールAで公演を行う。ただその他のホールでもいろいろ音楽の公演があるようだ。建築設計はラファエル・ヴィニオリ、大規模なホールがいくつかあるため、狭い敷地に要綱を満足させることはなかなかむつかしい。

設計コンペ時飛島建設の名木山部長を筆頭に56名とホラインおよびホライン事務所の人たちと元NHKの浅野さんとで参加して、残念ながら落選してしまったが、ホールAは思い出深いものがある。こちらの案は5000名の会議を主の用途と考えたので内部空間が一体化している扇型のギリシャ劇場のような形を求めた。今考えると強いて言えば現在のNHKホールの形約3000名を5000名まで拡大したような形で、天井はどちらかといえば高くはなく、天井の反射音を利用して直接音を補強し、音の強さをもたらすような形となっている。しかし審査員の理解には届かず?設計コンペで負けてしまった。

今回のヴィニョリ案は、ほぼシューボックスタイプであるが、舞台の幅は25m以上あり、客席の幅はさらに40m近くあるようだ。また天井も非常に高く、1階席の奥は2階席の下に大きく重なっている。これだけの形と広さでクラシック音楽を行うためには、電気音響による補強が必要のようだ。私の席は2階の前から6列目で、音楽はプロセニアムの上にある6個のスピーカから聞こえてくる。舞台の演奏者より私の席はスピーカに近く、先行音効果により、音は上部空間(スピーカ方面)から聞こえてくるので、舞台の音は単なる映像となっていた。しかも両袖の壁に大きな舞台を映す映像があり、視覚的な効果を大きくしようとしているようだが、音はプロセニアム上部からなのでいろいろ分離して感じられた。さらにスピーカは6個、はじからはじまでで多分30mぐらい離れているので、舞台の上の実音と合わせて到達するまでに少しずつ時間差が出て、はっきりしたクリアな音ではなくなっている。ただこの規模のホールで電気音響を使わない場合には、直接音を補強する間接音は不足してしまい、小さな音になってしまっているだろう。したがって建築音響的にはあまり好ましい音響ではないと思う。このホールは電気音響を使用することを前提に計画したと思われる。このホールAには初めて来た。実はキンボー・イシイがこの大きなホールAで指揮をするというので、気になってきた。曲目はラフマニノフの曲で、2曲ともよく知られた部分も含まれていて、きれいな曲だった。ピアニストは二人とも上手で、キンボーさんも堂々としていて立派になったと思う。ただ指揮者そのものは遠くてよくは見えなかったが。


屋外の通り抜け空間

このホールの公演が終了した後、その他の歩ける部分を歩いた。公共部分は主に大きなホールの階下にあり、外部にはただで聴けるコンサートもあった。ただこの場合も電気的な拡声が必要で、しかも音を豊かにする反射音がほぼないので、例えばヴァイオリンの生の音が拡声して聞こえるので、つややかな音になっていない。何か電気的な工夫が必要と思われた。ただガラスホールといくつかのホールの間の空間は外部空間と繋がっており、有楽町駅と東京駅をむすぶ便利な外部空間で、屋台もあり、人がたくさん食事をしたり、お茶を飲んだり、コンサートを屋外で聴くことができる、いい空間で、設計者のヴィニョリはこれを作りたかったのではないかと感じた。





2024/05/03

山下ふ頭に○○があったらイイナの市民活動報告(大感謝祭)

 2024年426日(金)午後630から約900

船劇場で、「山下ふ頭に○○があったらイイナ」の活動報告があった。多分100名以上が集まった。配られた報告書には市民が考える具体的な内容が書かれているが、横浜ボートシアターの船劇場を実現したい立場から見ると、その具体性がまだ見えない。公的な公海の上に、私的な劇場を浮かばせるのだから、どう考えても簡単なことではないような感じがする。以下に述べるのは個人の見解である。この山下埠頭の再開発がいいチャンスであることは確かで、この私的な劇場をできる限り私的な海の空間を作り、そこに浮かばせる必要があるような気がする。したがって多分氷川丸のある山下公園側でない方が、遊覧船などの通行の邪魔にならないと思う。

船溜まりの構築

さらに内陸部に何隻か置けるように半私的な船だまりを作って、交通の邪魔にならないように計画したらよりよいかもしれない。特に横浜ボートシアターの演劇は仮面を用いるために、特に異界を表現する必要があり、現実と切り離した位置の方が好ましく感じる。しかし安全面には配慮が必要で、少なくとも2方向避難ができるように接岸をする必要がある。また安全のため船だまりの海の深さは船が沈み切らないような深さが必要と思われる。また内装は、床以外は不燃材が好ましい。さらに船の改修のために、修理工場に移動させる必要があり、また別の港に行って公演する場合もあるかもしれない。また障がい者も船に乗り降りしやすい方法を検討する必要がある。例えば車いすの人が乗り込みやすい、段床の椅子にも乗り込みやすい方法を検討する必要がある。またトイレも船劇場の内部には無理なので、船劇場の近くに設置が出来ていることが好ましい。また切符売り場やもぎりや管理事務所も必要と思われる。

再生エネルギーの利用

地球温暖化になってきている現在、できる限り再生エネルギーを利用していくべきだ。しかも個人所有の船劇場なので、エネルギー管理も経費の観点から重要で、特に夏場の暑さを公演時にどう解消するかは重要なことだ。ここには海があり、太陽や風があり、緑も増やすことによって、自然エネルギーを用いることが可能である。練習時および公演時もである。暖房時には特に換気も熱交換をしながら空気を入れ替える方法を検討する必要もある。例えば海の水を屋根(多分塩水に強い塩化ビニールシート幕で防水)にまいて蒸発熱を奪い、これによって冷房の足しにできないか?海の温度は、夏は多分体温より低いだけで、そのものでは冷房用には暖かすぎる。さらに屋根面を50%程度太陽光パネルにより覆い、残りの面に対して到達する太陽から海水の蒸発熱を利用して冷房の足しにする、夜は窓を開け放して換気及び通風をよくするなど。船劇場を個人所有とするのは、維持費を軽くして、練習を自由におこないレベルを上げ、文化的に横浜市に貢献したい。山下埠頭再開発に臨みたいことだ。

              山下埠頭において、船劇場を船だまりに設置する場合。


                  報告書の表紙


            報告書12ページの船劇場の紹介