神奈川フィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会が7月16日(土)の2時よりあった。場所は神奈川県民ホールで、いつもの横浜みなとみらいホールとは違う場所であった。曲目は「ショスタコーヴィッチの交響曲第8番」だけで、これは戦争交響曲ともいわれている。第二次世界大戦の時にナチスがサンクトペテルブルグに攻め込んできた時に、ソビエト政府から、「ソビエトの勝利」を導くような曲を書いてほしいと依頼を受けて、ショスタコーヴィッチが書いたもののようだが、曲はそんなに単純なものではない。ティンパニーとシンバルが大砲のように激しく打ち鳴らされた後、自然を感じる音や雑踏を感じる音などが混ざる。不協和音と暗い響きが主で、心地よいメロディーなどは全く感じられない。明らかに大砲の飛んでくる音、爆発する音と、これとは別に穏やかな響きがあり、自然や人間の日常の営みがあると言っているような気がする。これを聞いてガリレオだったら何て言っていただろう、「それでも地球は回っている」と言っていたかもしれない。
神奈川県民ホールは、2500名ほどが入るホールであり、しかもオーケストラピットが舞台まで上げられていて、舞台鼻より3mほどオーケストラが奥に入って演奏していた。最初はコロナヴィールスのためと思ったが、観客によく聞こえるようにとの配慮ではないかと思った。やはり適正な大きさが必要だと感じた。