リトアニアの首都ヴィリニュスのTaurus hillという場所にある歴史的な建物を立て替えて、国立のコンサートホールを作る設計コンペが昨年行われ、スペインの建築家Nazareth Gutiérrez Francoと組んで弊社も音響設計として参加しました。
この設計コンペは昨年2019年7月3に締めきられ、9月に結果が公表されました。最優秀はスペインのArquivio Architectsというグループで、採用された案は、サントリーホールに似た感じのホールでした。
コンペに参加したきっかけは、元弊社に在席していたAntonio Sanches Parejoが、現在RSKといイギリスの事務所に所属しており、スペインの建築家Nazareth Gutiérrez Francoと組んで設計するということでこちらにも声がかかりました。音響設計協力者として、清水寧氏(元東工大特任教授)と私とともに参加しました。
残念ながら落選はしましたが、World Architecture Communityという雑誌に我々の提案内容を掲載していただきました。
音響設計の目的としては、このホールの特徴は、球体を組み合わせて立体空間を構成したものですが、球体そのものではフラッターエコーや囁きの回廊等の音響障害が生じますが、球体を組み合わせること、また拡散するための仕掛けによっていかに音響障害を解消しながら豊かな響きのある空間が実現できるように検討を行いました。