先日、宿自治会から回覧されてきた青葉区民会議ニュース31号(2009年3月発行)に、青葉区の雨水調整池のことが紹介されていました。「雨水調整池」(その3)と題して、自然環境部会が書いています。
横浜の青葉区には、48箇所の調整池があり、そのうちの19箇所がビオトープになっているそうです。そのうちの1つ、黒須田1号雨水調整池が紹介されています。
横浜市環境科学研究所が生物調査を行った結果、トンボ10種類、めだか、チョウ13種類、鳥類18種類、ザリガニ、ウシガエル、またヤゴ5種類、また絶滅危惧種の植物である「タコノアシ」、「カワジシャ」が発見されたとのこと。非常に豊かな生態系が存在しているようです。
しかし、『ウシガエルの声がコンクリートの壁に響き夏には近隣から声がうるさいとの苦情があったので駆除しました。』とあり、びっくりしてこのブログを書くことにしました。
確かに、ウシガエルの声は大きいです。我々が仕事で道路の騒音測定などをしているときに、カエルや虫の音で、道路の騒音の測定に困ったということも体験したことがあります。そのとき我々にとって、カエルの声は「騒音」ですが、何のために道路騒音を計測しているかといえば、本来の「騒音」である道路騒音を測定するためで、カエルの声は騒音の範疇ではありません。虫の鳴き声、波の音、風の音などの自然の音は、従来は騒音とは呼んでいません。むしろ心地よい音の範疇です。カラスの鳴き声も自然のものですが、それをうるさく感じるのは、人が捨てたごみをあさる汚い光景が想像できるからだと思います。
昨年だったと思いますが、ある公園の隣の住民の方が、公園の噴水で遊ぶ子供の声がうるさいと苦情をおっしゃって、噴水を止めたとの話も新聞に載っていました。
現代人は、自動車などの交通騒音や、飛行機や地下鉄内部の音、大音量のコンサート、ヘッドフォンの大音量の音、工場の騒音や建設工事の騒音、観光地や商店街の騒々しい音楽など、人工的な音に囲まれすぎているように思います。人工的な音は意図を感じ、それが多すぎるとストレスになるような気がします
おそらくカエルの鳴き声の対策で、もっとも効果的な方法は、周辺の人工的な騒音を低減することではないかと思います。騒音ストレスを低減することで、心に余裕が生まれることと思います。
自動車の排気ガス対策をして、電気自動車などに転換することは、地球温暖化対策をすることと同時に、騒音対策にもなると思います。人間の生活には、環境問題の1つとして、それも重要なことです。
2009/05/12
2009/05/01
朝日新聞オピニオン記事「エル・システマ オーケストラ特区試しては」を読んで
2009年4月23日木曜日の朝日新聞オピニオンに、佐藤正治(KAJIMOTO顧問)氏が書かれていた記事について。
そこで、南米ベネズエラの経済学者ホセ・アントニオ・アブレウ博士の音楽を通じた教育システム「エル・システマ」を紹介されていた。
なぜオーケストラなのかということについて、アブレウ博士の言葉を引用し、「忍耐、自尊心、自己表現力、協調性、コミュニケーション力を養う共同体であり、それは社会の縮図でもある」からだと言う。
と語り、
と結んでいる。
たしかに音楽には犯罪を防ぐ力があるかもしれない。人に生きるエネルギーを与えてくれるし、人々を横につなぐ力もある。ただ日本では、現在でも、すばらしいオーケストラがたくさんあるし、すばらしい音楽の演奏者や指導者もたくさんいる。しかし最近、地方自治体や企業が補助金を減らし、交響楽団は、危機存亡の局面にさらされているとのニュースを聞く。オーケストラ特区を作るよりも、彼らの活躍の場を広げられる政策の方がよいのではないかと私は考える。この経済危機の中、どのように活動の場を広がられるか、これが問題であるが、ヒントはJリーグのようなスポーツ界などに地域に根ざして成功している例が見られるが、この方向ではないかと考えている。
学校や家庭での殺傷事件、自殺や通り魔事件などが目立つ。(中略)犯罪加害者が音楽に早くから触れていれば、犯罪を防げたのではないか。
そこで、南米ベネズエラの経済学者ホセ・アントニオ・アブレウ博士の音楽を通じた教育システム「エル・システマ」を紹介されていた。
貧困層の子供たちに楽器が無償で提供され、(中略)今では指導する施設「ヌクレオ」が、全国に約300ヶ所、参加している子供たちとスタッフの総勢は約300万人、年間総予算は約65億円に上る。システムの頂点にあるシモン・ボリバル・ユース・オーケストラ(SBYO)は昨年12月、初来日して、演奏会を開いた。
なぜオーケストラなのかということについて、アブレウ博士の言葉を引用し、「忍耐、自尊心、自己表現力、協調性、コミュニケーション力を養う共同体であり、それは社会の縮図でもある」からだと言う。
このシステムを日本に導入すれば、子供たちをめぐる問題の解決に貢献できるのではないか。
試しに内閣府と地方自治体が協力して、「オーケストラ特区」をつくり、人間教育を目的とした楽器の貸与と指導を無料で実現できないか
と語り、
10年後には、子供たちの中から、日本のデゥダメルが出てくるかもしれない。
と結んでいる。
たしかに音楽には犯罪を防ぐ力があるかもしれない。人に生きるエネルギーを与えてくれるし、人々を横につなぐ力もある。ただ日本では、現在でも、すばらしいオーケストラがたくさんあるし、すばらしい音楽の演奏者や指導者もたくさんいる。しかし最近、地方自治体や企業が補助金を減らし、交響楽団は、危機存亡の局面にさらされているとのニュースを聞く。オーケストラ特区を作るよりも、彼らの活躍の場を広げられる政策の方がよいのではないかと私は考える。この経済危機の中、どのように活動の場を広がられるか、これが問題であるが、ヒントはJリーグのようなスポーツ界などに地域に根ざして成功している例が見られるが、この方向ではないかと考えている。