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2025/12/31

ポール・ボウルズ 狭間における魔術研究会を聴いて、見ての感想

 日時:20251227日(土)300より約1時間

場所:船劇場

演目:1.ポール・ボウルズからの手紙 岡屋幸子、2.魔物について 奥本聡、

3.ハイエナについて 増田美穂、霧島日登美

主催:横濱ボートシアター

 今季一番の寒さ(多分5℃ぐらいか)、しかも船劇場は海の上、暖房装置は、唯一小さな石油ストーブが舞台近くに一つあるだけだ。したがって私はホカロンをお尻のそれぞれのポケットに、また上着の前のポケットにそれぞれひとつずついれて、もちろんダウンを着こんで、暖かい格好で、船劇場に備えた。

最初はポール・ボウルズからの手紙というテーマを、岡屋幸子さんが朗読した。帽子をかぶり、白衣を着て、少し正面から見てくの字に曲がって朗読していた。おそらく地球環境のごみ問題に収斂していくような感じだった。

次は、魔物についてというテーマを奥本聡さんに、白衣を着た博士の人形に語らせていた。しかし人形にたいして次第に荒っぽい扱いになっていった。

最期はハイエナについてというテーマで、増田美穂さんと桐山日登美さんに、それぞれ仮面をつけて、増田さんは多分コウノトリを、桐山さんはハイエナを演じていた。仮面をつけていたせいもあり、よく理解できた。ハイエナは、コウノトリと親しく話をして、意図的に夕暮れが来るのを待つ。するとコウノトリは暗くなった山に激突して、結局ハイエナの餌食になってしまう。なかなか一筋縄ではいかない。

ポール・ボウルズはイソップの話みたいに、なかなかまともに受け取ってはいけない。おそらく遠藤さんが気に入って選んだ戯曲だと思う。気になった。

 ウキペヂアによればポール・ボウルズは1910年にニューヨークでうまれたようだ。1930年ごろは北アフリカのモロッコ、アルジェリア、チュニジアなどを訪れ、「1943にはガルシア・ロルカの詩をもとにしたオペラ『風は帰る』がマース・カニンガム振付、レナード・バーンスタイン指揮で初演された。彼の音楽はアフリカメキシコ中央アメリカなど様々な要素のメロディーやリズムを同化したもの」も作曲している。最初は作曲家だったようだ。今回は戯曲がテーマであったが、曲もどんな雰囲気のものか気になるところだ。



              写真:観劇のあと、横浜ボートシアターから来たメールにあった写真