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2030/01/01

News

20220831 ワイエービー建築音響設計は8月末をもってクローズ致しました

2026/02/09

艀が舞台のアニメーションを艀で見る 『Blue Eyes in HARBOR TALE』

 日時:202627日(土)630745 曇り時々雪

場所:横濱船劇場、満席

主催者:伊藤有壱氏 (本アニメーションの作成者で、現東京芸術大学映像研究家専攻授、五大路子(女優)、客席には写真家の森日出夫さんがいらした。その他にも名前の知られた人がいた。その他技術的なことを横浜ボートシアターの3名が手伝っていた。

アニメーション:上映は、1作目はハーバーテイルで、2作目はブルーアイズ in ハーバーテイルで、いずれも横浜を舞台にしたアニメーションである。とくに2作目のブルーアイズ in ハーバーテイルは、五大路子演じる艀に住む老婆が大事にしている青い目の人形の話だ。

主人公は、レンガ造の建物の角から逃げ出したレンガで、自ら歩いたり、カモメがその煉瓦をもって飛び回ったりして、ある時木造の艀にたどり着く。そこに白髪の老婆が、青い目の人形と遊ぶ姿がある。ほのぼのした内容だ。しかも横浜の様々な見どころ、いいところを場面にしていた。しかも作者の伊藤さんが、艀のテーマの映画を艀の中で上映できたと言っていた。

また最後に伊藤さん、五大さんとのトークショウで、五大さんが横浜はいいところだと言っていた。何となくすべてが身近に感じられるところかもしれない。それを現代の艀の芝居小屋で、上映できたことも素晴らしいことだと思う。当日は時折雪が舞うひどく寒い日であったが、海の上の船劇場は満席だった。次第に船劇場が多くの人に知れ渡ってきたように感じた。

 

                 写真:上映が始まる前の船劇場の状態




2026/01/28

歌劇 ルサルカ を観劇して

 日時:2026125日(日) 16時~19時、※24日(土)にも別のメンバーで、歌劇ルサルカがあった。

場所:豊洲シビックセンターホール 300席収容、このホールは高層ビルの5階にあり、2面は大きな窓となっていて、壁の中の仕切りをあけると、1面にはレインボーブリッジが見える景色の良いところだ。今回の公演時は舞台は幕設備で覆われていて、オペラに備えていて、また壁内部に遮蔽板があり、外部は見えない状態になっている。また内側の側壁は、ガラス面も板の面も屏風折れになっている。天井も仕上げの部分は可動の板のような気がする。多分調節ができる。舞台の高さは50cm程度であるが、観客席はかなりの勾配があって舞台がよく見える。今までの劇場とは違いさまざまな、大胆な工夫があり、デザイン的にも力強い。

          写真:豊洲シビックセンターホールのホームページより

            写真:新建築のデータからホールの断面を見たところ

公演内容:歌劇ルサルカは3幕あり、幕間入れて約1時間となっている。あらすじは、水の妖精ルサルカが、狩に来た王子に恋をして、魔女に人間にしてもらう。ただしその条件として、声を失い、もし別れた時にはその王子と水の底に沈むという呪いをかけられる。その条件を飲んで、ある時、王子が湖に来て、ルサルカを見つけ、城に連れて帰り、結婚の宴が計画された。しかしルサルカは話ができず触ると冷たいということから、次第に遠ざけられ、隣の国の王女に心を引かれ始める。結局ルサルカは身を引き、湖に帰ってしまう。しかしルサルカへの思いを断ち切れず、湖に来てルサルカと会い、接吻によって湖の底に沈んでしまう、という悲しい恋の物語である。声を失っても表現の仕方はある、こんな結末は変だ、こんなはずはないと感じたが、もう少し引いて考えると、美しい豊かな大自然と愚かな人間との関係と考えるとなるほどと思えるようになってきた。この最後のシーンの後、年老いた水の精ワッサーマンが、ルサルカを抱きかかえて、連れて帰るところがある。これがなかなか私には理解ができず、最期まで王子と一緒にさせておけばいいのにと思ったのだが、この最後のシーンで、元の水の精に戻ったのだろう。これが豊かな大自然というものだと言うことだろう。さらにルサルカが、結婚をあきらめ、湖に戻って、魔女にあって、水の精に戻りたいとうと、王子をこの短剣で刺し、その血があれば、水の精に戻してあげると。ルサルカは王子への思いを捨てきれず、その短剣を捨ててしまう。結局人間への思いがあり、愚かな人間にも共感している。切ない恋の物語と読める。美しい豊かな自然と愚かな、しかし愛しい人間がテーマとなっているので、少し影響を受けているのはダーウインの進化論かもしれない。ダーウインが進化論を唱えたのは1850年、ドヴォルザークは18411904の人だが、歌劇ルサルカの作曲は1900年、初演は1901年、ダーウインの種の起源の後になり、影響を受けている可能性がある。

またこの大自然をテーマにしているのは、現在の世の中で、地球温暖化が影響し、愚かな人間の活動が地球環境に大きく影響を与えていることがわかり、対応が求められている状態である。この歌劇ルサルカもその観点からも注目されてくるのはよく理解できる。

歌劇ルサルカはチェコ語で、日本では上演回数が少ないようだ。歌手たちはチェコ語で歌い、日本語の翻訳が後壁に映写される。歌手たちの声は、素晴らしい声だった。ルサルカを演じている根津さん、魔女を演じている末広さん、王子を演じている濱田さん、外国の王女を演じている鳥居さん、ワッサーマンを演じている追分さん、それぞれ力強く、素晴らしかった。ドヴォルザークはチェコで生まれたようだが、作詞家はどなただろう。結局チェコ語で書かれたようだが、歌手たちはチェコ語を苦労して覚えたようだ。ただこのテーマは大自然なので、今後大きく影響すると思う。

 オーケストラは1520名で、舞台の上で、舞台上手側の3分の1程度のところに、壁に囲まれて存在している。オペラとしては珍しい形だ。オペラの場合には多くの場合には、演奏者はオーケストラピットの中にいて俳優と分離されている。せっかく舞台の上にいるのだから、もう少し俳優と一体化する位置もあったかもしれないが、このような試みはいいことだと思う。



           写真:オペラが始まる前に撮影した。劇場周囲が撮影できなかった。


2026/01/25

清水 寧 編著 「建築におけるスピーチプライバシー」 という本を読んだ感想

 この本は清水 寧さん本人から2025125日に直接いただいた。日本音響学会編 音響テクノロジーシリーズ28 とある。本は共同執筆で、清水寧(元東京工業大学連繋教授)、佐藤逸人(神戸大学准教授)、李 孝珍(東京大学特任教授を経て、現在Fire Insurers Laboratories o Korea)、羽入敏樹(日本大学教授)、山川高史(ヤマハ)、星和磨(日本大学教授) 藤原舞(ヤマハ)からなっている。

 清水さんが書いたまえがきには、個人情報の保護やオフィスの生産性向上から個人情報の漏洩や周囲の会話が業務を侵害するなどの評価に関する研究が進んできている。これらの問題をスピ-チプライバシーと呼ぶようになってきている。

このスピーチプライバシーという用語はWilliam J. Cavanaughを中心としたグループが1960年代に始めたようだ。音響的な不満はそれまで原因と考えられてきた暗騒音や遮音性能だけでは会説明ができず、隣接する空間から侵入する会話の明瞭性という主観的な印象も関係があるとことがわかってきた。今まで室内音響でテーマになってきた「会話の了解度を高めることが必要な情報伝達性能」とは逆の「会話の了解度を低下させ、情報を伝達させない非情報伝達性能」という視点での研究が必要になってきた。

 この本について、最近清水さんと会って、話す機会があった。私は約4年前に脳梗塞を患って以来、病院や薬局に行くことが多く、清水さんと会ってから、1か月に一回行く緑十字クリニックに行ってて、血液検査結果などを話した後、この本を松下 訓先生にみせたころ、実は最近この病院を改修した理由は、診察時の話声を遮蔽するために、いくつかの診察室や検査室などを個室にし、待合室には受付の話声を他の人に聞かれないように、テレビを2台置き、一台は一般のテレビ番組を、もう一方は病気の解説などをし、マスキングを行っているとのこと。そういえば薬局の受付等のカウンターや待合室にも様々なテレビが壁にあり、受付の話声をマスキングするよう気を使っている。

スピーチプライバシーについては、音響的な技術としては比較的新しく、現在進行形のこともたくさんあるとのことだが、現実に社会で機能しはじめ、現実の中で展開し始めた感じがよく分かった。多分ここでは書いていないが、事務所のスピーチプライバシーに関する音響技術についてもより進んでいると思われる。またレストランや喫茶店など、また学校や保育園なども関係がありそうだ。

 音響技術は室内音響だけでなく、超音波の領域で、医療や漁業、更にはAcoustic Emissionのように、飛行機の脆性破壊や建物や地盤の地震時の発生を初期に予測することができる技術など分野が次第に広がってきていると感じる。



2026/01/10

市民がつくる山下ふ頭の未来検討会に付属した「提案者と専門家が市民提案を練り上げる会合」に参加した。横浜船劇場についての話はなかった。現代の芝居小屋である横浜船劇場を山下埠頭に係留できたらいいのだが。

 日時:202616() 午後3時~5

会場:横浜市健康福祉総合センター904号室 定員30名 桜木町駅前にある。

昨年126日に市民から7つの提案をいただき、それを公表した。

1.    大学を軸とした文化公園の形成 

2.    オアシス・横濱 

3.    緑と海辺に触れ合う場に 

4.    環境再生型循環社会の創出とアートを中心とした想像社会へ 

5.    18区と多文化つなぐ平和の広場 6.    海から見た提案 

7.    モビリティハブからカーフリーゾーンを

以下はその時の私のブログを示す。

http://yab-onkyo.blogspot.com/2025/12/blog-post_20.html

 住民側は、横浜市が山下埠頭の再開発は、「民設民営を基本」としているのは嘘なので、撤回して、市民参加の道を開いてほしいと、また回答を119日に得ることを要望している。またそれに合わせて、市民提案の練り上げる会合を今回行ったとのことである。

 私がこの会議に参加している理由は、市民のなかに、横浜船劇場をこの山下埠頭に係留することが可能になるような提案があるものと期待していたが、今回もその話はなかった。7案のどの案も素晴らしいのだが、その中に横浜船劇場を取り込んでいただけると幸いなのだが。海に突き出たところにあるシドニーオペラハウスのようなものが提案されれば、目立つので気を引く人もいるかもしれないが、そのような劇場は、横浜の海の周辺に、神奈川県立劇場や神奈川芸術劇場が存在している。そこではオペラの公演もあり、多分この周辺にオペラ劇場はもう必要はない。今回私が気になっているのは、多くの人が近づけない場所にある横浜船劇場のことだ。鋼鉄製の艀からできているが、横浜船劇場は、唐十郎の赤テントや佐藤信の黒テントの様に仮設の幕で出来ているものではなく、海の上には浮かんではいるが、しっかりした形の劇場で、演劇にはもちろん豊かな演出ができる舞台で、さらに音楽もかなり好ましい響きが感じられるものである。テント劇場のように、演技者はみな声がかれてしまっているのは、劇場に必要な響きがないことによる。この横浜船劇場をこの山下埠頭に係留できることが素晴らしいと思っているものである。

 横浜船劇場を所有しているのは、横浜ボートシアターで、かつては遠藤啄郎が率いてきていたが、今は吉岡紗矢が後をついている。現在横浜ボートシアターは、小栗判官・照手姫で、仮面劇を演じている。仮面劇は、能や狂言、そのほかイタリアのコメヂアデラルテが有名であるが、役者が仮面のおかげで、仮面本人に変身しやすい。少ない人数で、仮面を用いることで多くの人に変身できる。また遠藤啄郎さんがいた時には、音楽はガムランのような、たんたんとした音楽だったが、今は松本さんが音楽を率いていて、ガムランにジャズのリズムが追加された勢いのある感じになっている。

 さらに実際にはこの船劇場では、ジャズなのどの音楽や映画や討論会も行っている。劇場としての用途は様々考えられるが、とにかくこの船劇場に簡単にはいけない。山下埠頭は市の土地である。言い換えれば市民の土地ともいえる。この一角にこの船劇場を係留できたら、だれでも行けるようになり、素晴らしいことに感じる。横浜船劇場は現代の芝居小屋である。

                  写真:映画会の時の船劇場の情景

 


2026/01/06

都築太鼓2026.01.04 たまプラーザ東急百貨店ロビー

 日時:202614日(日)300330

場所:たまプラーザ東急デパートの1階ロビー

 和太鼓の音は、デパートのロビーなので、ちょっと残響があるが、リズミカルないい音だ。連打が多く、残響があると音が濁ってしまう。昨年の青葉公会堂で、横浜都築太鼓 第36回ひたむきというコンサートの時もしっかりとしたリズムで、感じがよかった。

http://yab-onkyo.blogspot.com/2025/06/36.html

この横浜都築太鼓は今年40周年のコンサートを530日(土)に青葉公会堂で行うと。この都築太鼓は、ノリがあって、お囃子の太鼓とは違う、佐渡の鬼太鼓座(おおでこざ)の流れを汲んでいるような音だ。よく40年も続いたもんだ。何か長く続いた理由がありそうだ。とにかくノリがいいし、お囃子の曲よりリズミカルな気がする。



2025/12/31

船劇場にて ポール・ボウルズ 狭間における魔術研究会を聴いて、見ての感想

 日時:20251227日(土)300より約1時間

場所:船劇場

演目:1.ポール・ボウルズからの手紙 岡屋幸子、2.魔物について 奥本聡、

3.ハイエナについて 増田美穂、霧島日登美

音楽:松本利洋、演出:吉岡紗矢 主催:横濱ボートシアター

 今季一番の寒さ(多分5℃ぐらいか)、しかも船劇場は海の上、暖房装置は、唯一小さな石油ストーブが舞台近くに一つあるだけだ。したがって私はホカロンをお尻のそれぞれのポケットに、また上着の前のポケットにそれぞれひとつずついれて、もちろんダウンを着こんで、暖かい格好で、船劇場に備えた。

最初はポール・ボウルズからの手紙というテーマを、岡屋幸子さんが朗読した。帽子をかぶり、白衣を着て、少し正面から見て逆くの字に曲がって朗読していた。おそらく地球環境のごみ問題に収斂していくような感じだった。

次は、魔物についてというテーマを奥本聡さんに、白衣を着た博士の人形に語らせていた。しかし人形にたいして次第に荒っぽい扱いになっていった。

最期はハイエナについてというテーマで、増田美穂さんと桐山日登美さんに、それぞれ仮面をつけて、増田さんは多分コウノトリを、桐山さんはハイエナを演じていた。仮面をつけていたせいもあり、よく理解できた。ハイエナは、コウノトリと親しく話をして、意図的に夕暮れが来るのを待つ。するとコウノトリは暗くなった山に激突して、結局ハイエナの餌食になってしまう。なかなか一筋縄ではいかない。

ポール・ボウルズはイソップの話みたいに、なかなかまともに受け取ってはいけない。おそらく遠藤さんが気に入って選んだ戯曲だと思う。気になった。

 ウキペヂアによればポール・ボウルズは1910年にニューヨークでうまれたようだ。1930年ごろは北アフリカのモロッコ、アルジェリア、チュニジアなどを訪れ、「1943にはガルシア・ロルカの詩をもとにしたオペラ『風は帰る』がマース・カニンガム振付、レナード・バーンスタイン指揮で初演された。彼の音楽はアフリカメキシコ中央アメリカなど様々な要素のメロディーやリズムを同化したもの」も作曲している。最初は作曲家だったようだ。今回は戯曲がテーマであったが、曲もどんな雰囲気のものか気になるところだ。



              写真:観劇のあと、横浜ボートシアターから来たメールにあった写真