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2022/12/01

久元祐子 モーツアルト・ソナタ全曲演奏会vol.6

 20221123(水・祝)14時より、サントリーホールのブルーローズであった。タイトルはモーツアルト・ソナタ全曲演奏会vol.6というもので、6曲を演奏した。チラシには、「ピアノはベーゼンドルファーMode280VC モーツアルト時代のフォルテピアノが持つ繊細な息遣い温かなウイーナートーン」とかかれていた。またそのチラシには美しいベーゼンドルファーの写真が載っている。

実はコンサート時、ピアノの音を聞いて、なんだか濁りがなく、クリアでいつものピアノの音ではないように思ったので、久元さんにメールをしたら、ありがたいことに、久元さんから返事があった。「ベーゼンドルファーの最新機種に合う調律を求めて調律師さんも試行錯誤の最中です。今回は、倍音を生かしてほしい、、という私のお願いを取り入れて響きが豊かな音を目指してくださいました。一応平均律は平均律なのですが、純正の場所が多いそうです。ユニゾンの時、あたまに合わせるやり方とのことでした。」 とあった。最後方の文章のユニゾンの時とは、多分ピッチを合わせて二種以上の音を出すときに合わせる方法で、例えばドとオクターブ上のドは何も問題は美しくあわせられるが、ドとミやソと併せようとすると、平均律では、多分音が唸る、もしくは濁ってしまうのではないかと思う。この合わせ方はモーツアルトの時代にもいろいろあり、調律師が苦労しているところと思う。多分方法はわからないが、今回の調律の方法は美しい音が出せる方法ではないかと思っている。

 さらに現代のピアノの調律の方法は平均律が終点ではなく、まだ発展途上ではないかと思ってる。オーケストラの楽器に対しては、まだある程度歴史があり、それなりにいいとして、世界のさまざまな楽器、例えば尺八や三味線とヴァイオリンやピアノと合奏する場合、そんな場合があるかどうかは別として、この場合にはどういう方法がよいか、美しい音はどうしたら出せるかは現在の課題だと思っている。

※以上の文章は久元祐子さんに了解を取っている。