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2022/11/24

宮沢賢治の世界Vol.1 のコンサート

 20221112日(土)1400から下北沢アレイホールで宮沢賢治の詩に作曲をして、同時にピアノ・ヴァイオリン・歌・鳴り物によるコンサートがあった。主催者は森の音舎というところで、今回は宮沢賢治の詩に作曲をして音楽にするという試みは素晴らしく感じた。

宮沢賢治の詩では、「おきなぐさ」、「岩手軽便鉄道の一月」、「風がおもてでよんでいる」、「電車」などでいずれも幻想的な背景があり、曲もそれにふさわしい曲となっている。歌・語りは新井純、以前は黒テントのスターだった人だ。今は朗読だけでなく、歌も高い声で歌えている。今は何才だろうか?

 2年前(2020.11.28)、同じ楽団で夏目漱石の夢十夜というタイトルでコンサートがあった。このときは西早稲田駅近くの教会の付属のホールであった。語りは新井純のほかに高橋和久がいた。高橋和久はもと横浜ボートシアターの部員だった。やはり幻想的な内容があり、音楽とテーマが一致していた。ホールは教会だけあって、適度に残響があったが、今回は、講堂の仕様のように天井は岩綿吸音板であった。したがって歌や声はききとりやすかったが、ヴァイオリンは響きが不足して演奏しにくかったのではと感じた。ヴァイオリンのことを考えるともう少し残響のある部屋がよかったように思う。歌とヴァイオリンという組み合わせでは、小さくて音響的に適当に良いホールがなかなかみつからない。しかしうまくいくと大変いい感じだと思う。