ページ

2022/08/31

舞踊 二人三番叟(ににんさんばそう)

 NHKEテレ826日(金)に放映された舞踊 「二人三番叟」は五穀豊穣を祈念して二人で踊る舞踊だが、飛び跳ねたり、水平に回転したりと、コミカルな、しかも力強い動きで現代の若い人が見ても飽きないような気がする。この舞踊がいつの時代から存在したかはよくわかっていないが、関口宏の「一番新しい中世史」という番組(827)で平安時代の話があって、唐および新羅が10世紀末期に滅亡し、日本に重石が消えたことで、開放感があったという話があった。その話を聞いていて、白拍子と乱拍子というブログを思い出した。http://yab-onkyo.blogspot.com/2022/05/blog-post.html

その中で、『沖本幸子著の「乱舞の中世 白拍子・乱拍子・猿楽」のp.24には「中世初期、平安末期から鎌倉時代にかけては特に、社会全体が乱舞の熱狂に包まれていたといっても過言ではない。後白河院の頃から後鳥羽院の時代にかけて、12世紀後半から13世紀前半頃が白拍子・乱拍子の最盛期だ。」とある。南北朝時代、室町時代に能を集大成した観阿弥・世阿弥の100200年も前の時代だ。』とある。

唐や新羅が滅びたのは11世紀すこし前で、白拍子・乱拍子の最盛期は12世紀後半と有り、ここでも150年ほど時代がずれているが、なんだかこれが乱拍子の雰囲気を引き継いでいるものではないかと感じた。