2023年10月14日(土) 開演19時より約21時30分に、安達朋博のピアノリサイタルがサントリーホール大ホールでありました。最初の曲はバッハのパッサカリアとフーガで、オルガンの曲としてよく知られていますが、演奏された曲はピアノに編曲したもので、オルガンの低音がピアノでもよく響いていました。次はラフマニノフでショパンの主題による変奏曲です。前半は多少緊張していたせいか硬い雰囲気でした。幕間の後の後半はドラ・ペヤチェヴィッチのピアノソナタで、1915年の作品です。流れるような華麗な曲です。ただこの作曲時期は第一次世界大戦がはじまった時のようで、プログラムによると、それから刺激を受けているようで、従軍看護婦としても働いていたそうです。ペヤチェヴィッチはクロアチアの人で、安達さんは日本クロアチア音楽協会の代表を務めていて、ペヤチェヴィッチの音楽については造詣が深いとのこと。最後はリストのベリーニの歌劇「ノルマ」の回想で、オペラの劇的なところをとらえたものです。いずれも難しい曲で、特にラフマニノフの曲はむつかしそうな曲でした。アンコールはベートベンのエリーゼのためにとチャイコフスキーの瞑想曲。
曲が終わると安達さんがマイクを持って説明をしていましたが、その拡声用のスピーカは多分天井に1か所でした。1か所にしたのは、多分音声の明瞭度をあげるためではないかと思われます。富岡製糸場の西置繭所ガラスホールの拡声方法は、左右のスピーカがホールの端にあり、おたがい約25m離れたところにあります。
(以下に示す。https://yab-onkyo.blogspot.com/2023/10/150.html) このようなサントリーホールの例も参考にすべきと感じました。